札幌市教委がなかよしキャンプ開催　小学校でまた遊ぼうね　入学控えた幼児と小５が交流

（市町村 2016-02-26付）

札幌の「雪」を大いに満喫

　札幌市教委は十三、十四日の二日間、本年度五回目の幼保小連携自然体験活動「なかよしキャンプ」を開催した。四ブロック計五校で実施しているもので、このうち南ブロック（緑丘小学校）では、四月に入学を控えた幼児と小学五年生合わせて十二人が参加。雪遊びや学校探検などで交流を深め、四月から小学校で一緒に学ぶことに期待を膨らませていた。

　この事業は、同じ小学校に通う幼児と小学生が交流を深め、人間性や社会性、コミュニケーション能力を高めながら、豊かな心・健やかな身体を育みながらともに生きる喜びを実感できるよう推進していくことが目的。参加対象は、この四月に入学する幼児と最上級学年となる五年生となっている。

　札幌市教育振興基本計画にある五ヵ年計画の事業で、本年度は二年目。四ブロック計五校で年間五回の交流を行っている。このうち、一回目と今回の五回目には、幼児が学校への期待感や安心感を高められるよう、小学校見学を取り入れた。十三日には北・南ブロック、十四日には東・西ブロックで開催した。

　このうち、南ブロックの緑丘小では、十二人が参加。はじまりの会では、「なかよしマスターになろう」「最後までなかよし」という目標達成に向け、五年生が中心になって約束ごとを決めた。雪中レクリエーションではかまくらづくりや雪合戦などを実施。札幌の「雪」を大いに満喫した＝写真＝。午後からは学校を探検。特別教室や校長室などを見学した。

　なかよしタイムでは、スライドショーで一年間を振り返ったほか、指導者が修了証書を手渡した。参加した幼児は、「かまくらづくりが楽しかった。お兄さん、お姉さんがいろいろ教えてくれた」と笑顔で感想を。児童は、「自分たちが中心となって活動することができた。六年生に向けてさらに自信がついた」などと述べていた。

　市教委生涯学習推進課の野外教育担当者は「五回の活動の積み重ねから、楽しむことにとどまらず、相互の声かけから喜びを共有するなど、確かな信頼関係が生まれていることを実感した」と述べ、本年度の成果と課題を調査した上で、新年度に向けて計画を立てる方針を示した。

　西ブロック（星置東小学校、手稲北小学校）を視察した長岡豊彦教育長は「五年生が中心となって考えた活動を幼児と一緒に楽しそうに交流していた。学校においてもこのような取組がさらに広まり、充実していくことが望ましい」と話していた。

(市町村 2016-02-26付)