深川市教委の教育行政執行方針―平山教育長説明　学習サポートを中学校に拡大実施　魅力ある高校づくりへ支援

（市町村 2016-03-16付）

深川市教委・平山泰樹教育長

　【岩見沢発】深川市教委の平山泰樹教育長＝写真＝は四日、定例市議会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。家庭学習や長期休業中の学習支援などを行う学習サポートプログラムを小学校から中学校に拡充するなど、基礎学力向上の取組を進める。また、市内道立高校に通学交通費の助成を開始し、魅力ある高校づくりの取組を支援するなどの方針を提示した。

　教育行政執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

　各学校では、「知・徳・体」の調和のとれた教育課程を編成するとともに、新たな学習指導要領の改訂作業にも留意しながら、質の高い授業の実践に取り組んでいく。

　また、国等の教員加配措置の活用や市独自で教員を配置するなどにより、少人数や習熟度別など子ども一人ひとりに寄り添うきめ細やかな指導を推進するとともに、国語をはじめ各教科において言語活動を重視した学習や、外国人英語指導助手を積極的に活用した英語教育と外国語活動の充実を図っていく。

　規則的な生活習慣を身に付け、子どもの家庭学習の定着を図るため、学習サポートプログラム事業の一層の充実に努めるとともに、各学校において全国学力・学習状況調査の結果や標準学力検査の結果の教職員全体によるきめ細かい分析を踏まえて策定した学校改善プランを、保護者との連携協力のもと共有化し、基礎学力の向上に努めていく。

　特別支援教育については、各学校において校内委員会やコーディネーターが中心となり、個別の指導計画を立て、一人ひとりの教育的ニーズに応える教育の充実に努めていく。

　いじめ問題については、市いじめ防止基本方針および各学校が定めた学校いじめ防止基本方針に基づき、未然防止、早期発見に努め、いじめが発生した場合においては適切に対応していく。　

　さらに、二十七年度に北空知一市四町で設置した北空知地域いじめ問題対策専門家会議を有効活用し、各学校が設置したいじめ防止対策校内組織と連携して、適切な対応に努めていく。

　開かれた学校として、地域参観や『学校だより』などを通じて情報を発信するほか、保護者や地域が積極的に学校経営にかかわるコミュニティ・スクールの導入について検討していく。

　深川中学校の改築工事については、屋内運動場の二年次と校舎棟の建築工事に着手する。中学校跡地の利活用については、今後も引き続き情報収集に努めるとともに、ＰＲ活動をさらに強化していく。

　市内道立高校では、本年度から通学交通費の助成を開始するとともに、それぞれの高校の特色に合わせた両校の魅力づくりの取り組みに対し支援をしていく。

▼社会教育の充実

　学校と家庭・地域が連携して家庭教育について学ぶ機会である家庭教育・学社融合推進事業や、地域住民による様々なボランティア活動を通じて学校を支援していく学校支援地域本部事業、地域の豊かな社会資源を活用した土曜日の教育支援体制構築事業の実施など、地域の教育力の向上に努めていく。

　子どもたちが地域社会の中で活動していく力を養うリーダー育成事業や、子どもたちが企画運営する事業の実施など、小・中学生および高校生を対象とした事業に取り組むとともに、青少年の非行防止と健全な育成に向けて、学校、家庭、地域社会が連携を深め、巡回指導や専任相談員による少年相談を行う。

(市町村 2016-03-16付)