名寄市教委の教育行政執行方針―小野教育長説明 児童生徒の学力向上推進 全小学校に学校司書配置(市町村 2016-03-23付)
名寄市教委・小野浩一教育長
【旭川発】名寄市教委の小野浩一教育長=写真=は、一日開会の市議会第一回定例会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。教育改善プロジェクト委員会の取組や道教委の学校力向上に関する総合実践事業、ほっかいどう学力向上推進事業を連動させながら、児童生徒の学力向上に努める。また、全小学校に学校司書を配置し、学校図書館を活用した教育活動を充実。社会教育では、第三次市子ども読書活動推進計画の策定、市立名寄東小学校区内での放課後児童クラブの開設に取り組むことを表明した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
【学校教育】
▼確かな学力を育てる教育の推進
児童生徒に基礎的・基本的な知識および技能を習得させ、思考力、判断力、表現力等を育むため、各学校の学習規律を確立するための取組の共有化、各教科のねらいの明確化と言語活動を適切に位置付けた指導の充実、ICTの効果的な利活用にかかる調査研究・授業実践の推進、家庭学習の充実などを図る。
特に、新年度は二十四年から取り組んできた教育改善プロジェクト委員会の五年計画の最終年度となることから、二十九年度以降は、現在の委員会の研究グループを再編し、第二次の活動計画を立案していく。
道教委の学校力向上に関する総合実践事業では、実践指定校の名寄小学校と近隣実践校が連携して、基礎学力保障の取組、道内外のアドバイザーによる講演会、他地区の実践指定校の視察等の取組を推進する。
このほか、二十六年度から名寄中学校を拠点校として取り組んできた道教委「ほっかいどう学力向上推進事業」が最終年度となることから、新年度は学習内容の確実な定着や家庭学習の充実を図る取組等を進める。
▼豊かな心と健やかな体を育てる教育の推進
道徳教育については、道徳の時間を要として、家庭や地域社会との連携を図りながら、学校の教育活動全体を通じて推進する。
また、新学習指導要領の内容を視野に入れながら、指導のねらいに即して、問題解決的な学習や道徳的行為に関する体験的な学習等を適切に取り入れるなど、指導方法の工夫に努める。さらに、地域の先人や文化等を題材とした教材の効果的な活用によって、道徳の時間の改善に努める。
読書活動については、全小学校に学校司書を配置し、子どもたちが読書に親しむことができる環境を整えるなどして、学校図書館を活用した教育活動を支援する。
いじめの根絶に向けては、市小・中学校いじめ防止サミットについて、いじめ防止宣言の内容が児童生徒に確実に定着するよう取組の充実を目指す。
健やかな体の育成については、各学校の特色を生かした体力づくりの一校一実践の取組や、早寝、早起き、朝ごはん運動等の充実に努める。さらに、全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果を踏まえ、課題解決に向けた実技講習会の実施や、体育の授業の工夫改善を図るなど体力向上の取組を一層充実させる。
▼特別支援教育の推進
名寄市立大学との協定によるティーチング・アシスタント事業を有効活用するほか、特別支援教育学習支援員を増員するとともに、特別支援教育専門家チームによる巡回教育相談の充実に努める。
また、個別の支援計画「すくらむ」の普及促進を図るため、学校等におけるリーフレットを活用した啓発活動を充実するとともに、様式や内容等の改善に向けて検討を進める。
▽信頼される学校づくりの推進
教職員の資質向上について、教育改善プロジェクト委員会による全小・中学校共同で行う研修会や中堅教職員のマネジメント力を高める研修会などを進める。
学校間の連携については、児童生徒の交流はもとより、指導内容や指導方法等についても十分に連携を図る。また、智恵文小学校と智恵文中学校における小中一貫教育の実現に向け、学校が地域コミュニティーの核となるような学校づくりの取組を支援する。
【社会教育】
▼生涯学習機会の提供
第二次市子どもの読書活動推進計画については、二十八年度が最終年度となることから、ワーキンググループおよび検討委員会を立ち上げ、第三次計画の策定に取り組む。
▼青少年の健全育成
放課後児童クラブについて、施設運営の充実や環境整備を図り、児童の健全育成に努める。名寄東小学校区内で二十八年度中の開設に向け準備を進める。
(市町村 2016-03-23付)
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