道教委が心のバリアフリー推進事業で新年度 後志など7管内で展開 トップアスリート講演会・体験会(道・道教委 2016-03-24付)
道教委は、二十七年度から進めている文部科学省委託事業「学校における交流および共同学習を通じた障がい者理解(心のバリアフリー)の推進事業」において、新年度は後志など七管内で障がい者トップアスリート講演会と体験会を実施する。各地域の特別支援学校を会場に、車いすバスケットなどを通して、障がいのある子どもとない子どもとの交流を進める。
十八日の一定道議会予算特別委員会第二分科会において、中野秀敏委員(自民党・道民会議)の質問に答えたもの。
同事業は、障がいのある子どもとない子どもが一緒に障がい者スポーツを行うことによって、障がいに対する理解の促進および障がいのある子どもとの社会参画への意欲を高めることを目的に実施。
本年度モデル校に指定されている岩見沢高等養護学校と札幌視覚支援学校において、それぞれ車いすカーリング、ブラインドサッカーを近隣の高校の生徒とともに行った。
このほか、六管内で特別支援学校を会場とし、地域の小中学生との交流・共同学習として障がい者トップアスリート講演会、ブラインドサッカー、車いすカーリング、車いすバスケットの体験会も実施した。
小原直哉特別支援教育課長は答弁で、モデル校における障がい者スポーツ交流会での成果にふれ、特別支援学校の生徒が「ブラインドサッカーは練習すると楽しくなる競技」、参加した高校生が「障がいの程度は一人ひとり違うことを知り、必要な手助けをして一緒に楽しむことが大切」と感想を述べていたことを示した。
また、講演会や体験会に参加した児童生徒へのアンケート結果を示し、「障がい者スポーツに取り組むことは難しそう、不安」という生徒が実施前の四一%から三一%となったこと、「楽しそう」との回答が実施前の四〇%から五八%に増加したことを説明。「障がい者スポーツを身近に感じ、障がいのある児童生徒とともに活動することへの理解が深まった」と強調した。
パラリンピックを目指す児童生徒の活動状況も取り上げた。二十六年度から車いすカーリングチームの日本代表選手に選出され、国際大会に出場している肢体不自由のある道立特別支援学校の生徒が一人、また、昨年十二月のブラインドサッカー日本代表候補合宿に召集され、日本代表強化指定選手に選出された視覚障がいのある生徒が一人いることを報告。両者とも社会人の障がい者スポーツチームに所属しており、各種大会で好成績を収めていること、当該校では生徒の活躍を報告会や『学校だより』で保護者・地域に紹介していることも説明した。
柴田達夫教育長は、事業の成果をそれぞれの障がい者スポーツの特色とともに、交流および共同学習を行う際のポイントとして啓発資料にまとめ、道内公立幼稚園、小・中学校、高校、特別支援学校に配布する考えを示した。
その上で、「本年度の取組を踏まえ、内容の充実を図りながら新たに七管内で事業を実施する」と述べ、後志、胆振、日高、桧山、留萌、宗谷、根室の各管内において事業を展開し、障がい者スポーツを通じた教育の一層の充実に努めていく方針を明らかにした。
(道・道教委 2016-03-24付)
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