小樽市教委の教育行政執行方針 小学校外国語活動 外部人材を活用 全小中で体力向上改善プラン作成(市町村 2016-03-31付)
【小樽発】小樽市教委の二十八年度教育行政執行方針がまとまった。児童生徒の体力向上に向けて、小学校一校を実践校に指定し、指導方法の工夫・改善に関する実践研究に取り組む。また、全小・中学校で「体力向上改善プラン」を作成し、一校一実践の取組を進める。小学校における外国語教育にかかわっては、英語教育推進校として二校を指定し、新たに三・四年生総合的な学習の時間で外部人材を活用した授業を展開する。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育
▽確かな学力の育成
全国学力・学習状況調査では、改善の兆しがみえつつあるが、いまだ、全国と比べて基礎的・基本的な学習内容が十分に定着していない児童生徒が多い状況にある。こうした状況を踏まえ、「基礎学力の定着」「学習意欲の向上」に向けた取組を進める。
昨年から、小学校四~六年生のすべての学級に実物投影機と大型液晶テレビ等を配置するICT教育促進事業を展開している。二十八年度は、小学校三年生以下のすべての学級に大型液晶テレビを配置するとともに、ICT活用研修会の開催や活用状況調査などを踏まえた各学校への指導・助言を通して、ICT機器を効果的に活用した指導方法の工夫・改善を行う。
標準学力調査などの実施は、二十八年度の実施学年を小学三年生、五年生および中学二年生とし、よりきめ細やかな学力の状況の把握に努め、日常の授業改善や補充学習等に結び付け、一層の学力の向上を図る。また、生徒一人ひとりの自己肯定感や生活習慣などを把握する「総合質問紙調査」を中学二年生で実施し、学力の状況との関連を図りながら、個に応じた指導の充実を図る。
▽生活習慣の改善
学校や家庭、市教委の連携のもと、インターネット利用に関する「小樽市ルール」を作成・周知し、児童生徒の生活習慣の改善を図る。
音読推進事業では、「音読カップ」「小樽こどもの詩コンクール」を引き続き実施し、児童生徒の言葉に対する興味・関心を高め、国語力の育成を図る。
「樽っ子学校サポート事業」は、各学校からの要望が多く、学習意欲の向上に効果的な取組であることから、継続して実施する。
▽特別支援教育
「市特別支援連携協議会」を開催し、幼稚園や保育所、小学校の連携を強化し、乳幼児期から就労時期まで一貫した支援を目指す。
▼豊かな心の育成
▽いじめ防止対策の推進
年二回のキャンペーンの実施、「小樽いじめ防止サミット」を開催し、安心して学習活動などに取り組むことができるよう努める。また、市P連と連携し、いじめ防止に関するシンポジウムを開催するなど学校や家庭、地域が一体となった取組を推進する。
教育相談では、スクールカウンセラー一人を新たに配置する。
道徳教育の充実は、「道徳教育特別研修講座」を小・中学校各一校で開催し、公開授業などを通して、教員の指導力の向上を図る。
▼健やかな体の育成
▽小学校体育科の授業の工夫・改善
小学校一校を「体力向上実践校」に指定し、指導方法の工夫・改善に関する実践研究を行うとともに、公開研究会を開催するなど、指導方法を広く教員に還元する。また、体育専科教員を小学校に配置し、チーム・ティーチングを行う、道教委「体育専科教員活用事業」の実施を申請をしており、道内の先進的な取組を取り入れた小学校体育の授業改善を図る。
▽学校における体力向上の取組
新たに全小・中学校で数値目標を設定した「体力向上改善プラン」を作成し、一校一実践の取組を行うことで、体力・運動能力の向上を図る。
▼社会の変化に対応した教育の推進
▽ふるさと教育の推進
新たに、教員向けの「ふるさと教育研修講座」を開催し指導力向上に努めるとともに、小学校高学年の総合的な学習の時間で使用する教材『小樽の歴史』の作成に向けた調査研究を行う。
▽観光都市小樽のグローバル化を担う人材育成
ALTを四人に増員し、全中学校に派遣するとともに、英語教育推進校として中学校四校を指定する。
小学校の英語の教科化を見据え、小学校二校を英語教育推進校に指定し、新たに三・四年生の総合的な学習の時間において外部人材を活用した授業を行い、早い段階からの英語によるコミュニケーション能力の育成を図る。
継続する「小樽イングリッシュキャンプ」とともに、施策の体系化を図ることで、英語教育の一層の充実を図る。
▼信頼にこたえる学校づくり
▽教員の指導力向上
市内の学校二校を指定し、「授業改善」をテーマとした研究、公開授業を通し、授業力向上を図る。
▽学校・研究団体の研究活動に対する支援
全国的に著名な外部講師を招いて、先進的な教育実践を展開する「特別研究推進校および研究団体」を指定し、公開研究会を通して各学校に還元することで、教員の指導力向上を図る。
(市町村 2016-03-31付)
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