「学ぶ喜び」実感させて 道中第1回理事研・赤岩会長あいさつ概要(関係団体 2016-04-13付)
あいさつする赤岩会長
道中学校長会第一回理事研修会における赤岩輝雄会長=写真=のあいさつ概要はつぎのとおり。
本日は、新年度がスタートして間もない時期ではあるが、各学校では校長先生の創意あふれる学校経営方針のもとに、順調な船出となったことと思う。
各地区校長会においては、新しい組織体制づくりが行われている最中にあり、何かと忙しい中を、本日の第一回理事研修会に集まりいただいたことに感謝申し上げるとともに、皆さんにおかれては、本年度、各地区活動の中心的役割を担っていただくとともに、道中学校長会の副会長・運営委員・地区理事・幹事として道中の活動に力強い指導、支援をいただけることに敬意を表し、あらためて心より感謝申し上げる。
また、校長会の使命である「教育の質の向上」を目指し、専門家集団としてのリーダーシップを発揮し、授業の質を高め、学校力の向上が図られるよう全力を注がねばならない。これまでの各地区、各学校での実践とその成果を十分踏まえ、地域・保護者の理解と協力を得ながら、子どもたちに「学ぶ喜び」を実感させるよう、粘り強く、着実に取組を進めることが重要である。
本日は、五月六日に開催される二十八年度第八十九回道中総会・研修会での提出議案等について協議を行い、総会議案を正式に決定していくこととしている。
「連携し、前進する道中」を合言葉に進めてきた二十七年度の活動の成果をもとに、二十八年度は「つながり、ひらく道中」を合言葉とし、五百九十六人の会員のつながりを大切にし、本会活動の一層の充実を図っていきたいと思う。
また、これまで本会の経費縮減と組織運営の見直しを組織検討委員会を中心に進めてきたが、本年度はいよいよ大詰めを迎える。様々な場面で皆さんの力添えをお願いすることがあろうかと思う。どうぞよろしくお願いする。
つぎに、教育情勢にかかわって話す。
昨年度を振り返ると、国の教育改革が予想以上に急テンポで進められ、教育再生実行会議の度重なる答申や中央教育審議会の論点整理、あるいは答申等、今後の日本の教育の在り方を左右する重要な発信がなされた。
また、教育行政に関しては、教育委員会制度の改正に伴い教育長の権限の強化や首長との連携の強化、総合教育会議の発足等、新たな動きの中で、統一地方選挙が行われ、道は高橋はるみ知事、柴田達夫教育長のもと、短い期間の中で、「北海道総合教育大綱」や知事部局とも関連した施策が出された。そうした、新しいうねりの中で道中は国の動きにも、また、道の動きに対しても、タイムリーにキャッチし、各地区へ情報発信ができていたのではないかと思う。
全日中会長・副会長との新春座談会の中で、文部科学省初等中等教育局の合田哲雄教育課程課長は「ことしは次期学習指導要領改訂に向けた、極めて重要な年になると思っている。全日中の先生としっかり対話しながら、あるいは指導いただきながら、前に進めたいと思っている」と述べたあと、「昨年の大きな流れは、四点に整理できる」として、「道徳教育」「学習指導要領改訂」「政治参加に関する教育の充実」「教職員定数の改善などの条件整備」を挙げ、大変示唆に富む話をされた。
その中で、特に印象に残る部分を二ヵ所紹介させていただく。
「今回の学習指導要領の改訂は、特に中学校については、教える内容自体が大きく変わるというよりも、これまで以上に子どもたちにどのような資質・能力を育むかを強く意識して、主体的・対話的な深い学びをいかに実現するかが焦点だと思う。〝次代をつくり出すために求められる資質・能力〟の土台は、今、すでに行われている全国の中学校における日々の指導にある。中学校の先生には自信をもっていただくとともに、子どもたちに育みたい資質・能力のとらえ直しと、先生方自らアクティブ・ラーナーとして授業を組み立てていく“わくわく感”を大事にしていただきたいと思っている」。
これはまさに現場へのエールである。私たち校長もこの視点を日々の教育実践の評価・検証に生かしたい。
つぎに、『全日中教育ビジョン~学校からの教育改革』に盛り込まれている提言「学校と教育委員会」にふれて、合田課長は道中の取組をつぎのように話している。
「北海道では、教育環境の充実に向けて、五月に“北海道文教施策・予算策定に関する要望”を道小学校長会、道公立学校教頭会と合同で道教委に提出し、丁寧な回答をいただいている。さらに、八月には、文教施策懇談会・各課懇談会を開催していただき、六十人近くの校長、教頭が道教委の幹部や各課の皆さんと直接顔を合わせる中で、各地区の実情、要望に至った経緯などを説明し、意見交換を行っている。広い北海道なので、地区に応じたいろいろな特色もあれば課題も多々あるわけだが、〝各地区がどのような工夫をして学校教育を推進しているのか〟、また〝その成果と課題は何か〟〝そのために行政にどんな支援を求めたいのか〟といったことを率直に話し、聞いてもらえる、双方向の関係がより確かなものになってきたと感じている」。
本年度も「要望書」の取組、また、文教施策懇談会・各課懇談会の取組が道小・道公教とも連携して進められているが、文科省からこのように評価していただけるのは言うまでもなく、校長一人ひとりがその職責を果たすとともに、校長の職能を高め、信頼される学校を創る努力を積み上げることで、道教委とも信頼関係を築いてこれたからにほかならない。
文教施策懇談会・各課懇談会については、従来の形式より、より充実した内容になるよう、道小、道教委とも改善の方向で検討しているところであるが、引き続き、皆さんの協力をお願いする。
一方で、教科書検定にかかる問題や、教職員による体罰の問題等、服務や教育の信頼を揺るがす実態も報告されている。社会の負託に応える教育の実現のために、今後一層、コンプライアンスの定着を目指し、職場が一体化していくよう働きかけていくことが重要である。
(関係団体 2016-04-13付)
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