共和町教委の教育行政執行方針　中学校にＡＬＴ専任配置　大学生との「カタリ場」開催　谷内教育長説明

（市町村 2016-04-19付）

共和町教委・谷内則行教育長

　【倶知安発】共和町教委の谷内則行教育長は＝写真＝、第一回町議会定例会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。中学校に外国語指導助手を専任配置し、外国語教育の充実を図る考えを示したほか、生徒が人生のきっかけを見つける機会になることを目的とした大学生との「カタリ場」事業を開催することを明らかにした。

　執行方針の主な内容はつぎのとおり。

▼義務教育

▽教育指導体制の充実

　支援を要する児童生徒に対し各学校の実情に応じ、特別支援教育支援員五人を配置するほか、町内の言語に心配のある児童に対し、西陵小に「通級指導教室」を継続設置する。

　いじめ・不登校の問題は、昨年条例化した「子どものいじめ防止に関する条例」や「学校いじめ防止基本方針」に基づき、「命の大切さ」や「いじめを許さない」など、児童生徒指導を徹底するとともに、各学校における児童生徒のアンケート調査や個人面談などによって、いじめの早期発見と根絶する意識の醸成を図る。

▽教育内容の充実

　学力向上に向けては、自校の全国学力・学習状況調査の結果分析、学習の成果と課題の検証を基礎・基本の定着や授業改善に生かすとともに、家庭学習や望ましい家庭生活の定着に向けた取組に努める。長期休業中および放課後における補完的な学習サポートの充実を図り、習熟度に合わせた基礎学力の定着と学習習慣の確立に努める。

　外国語教育については、新たに中学校に外国語指導助手を専任配置し、小・中学校における外国語教育の充実を図る。

　生徒の進路についての意欲や学校生活の悩みを受け、人生のきっかけを見つける学習プログラムとして、大学生との「カタリ場」事業を実施する。

▽教育環境の整備・充実

　教育環境整備としてＩＣＴ教材備品購入や学校図書を充実させるほか、施設整備では、小学校屋内消火栓設備ポンプ交換や共和中体育館ボイラーを更新、通学や教員の住環境整備として、共和中構内道路等の整備や教職員住宅建替にかかる実施設計を行う。

▼高校教育

　共和高校は、管内における今後の中学卒業生の急激な減少や進路希望の多様化などから、二十九年度の募集停止が決定している。二十八年度が最後の入学生となるが、伝統を受け継ぎ実践に励む在校生および特色ある教育を求めて入学した生徒一人ひとりが安心して通学できるよう支援する。

▼社会教育

▽家庭教育の充実

　学校・家庭・地域と連携を図りながら「家庭教育学級」を開催し、家庭教育力の向上に努めるとともに、核家族化の中で世代間の交流が希薄化していることから、寿大学やふるさと創生会等との連携によって、昔遊びの伝承など世代間交流事業を実施し、地域力を生かした交流活動の場を提供する。

(市町村 2016-04-19付)