蘭越町教委の教育行政執行方針　積極的な学力向上策展開　教育課程充実へ先進地視察も　首藤教育長説明　

（市町村 2016-04-20付）

蘭越町教委・首藤一幸教育長

　 【倶知安発】蘭越町教委の首藤一幸教育長は、町議会定例会で本年度の教育行政執行方針を説明した。学習サポート推進事業や観点別学力到達度診断テストの実施などによる積極的な学力向上対策を進めていく考えを示したほか、教育課程交流会の充実に向け、道内で学力向上等の先進的な取組を進める学校の視察研修を続けていくことを明らかにした。

　執行方針のうち、「学校教育の推進」の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力と豊かな心を育む教育の推進

昆布小学校一人、蘭越小学校三人、蘭越中学校一人の特別支援教育支援員を配置し、小中一貫した習熟の程度に対応した学習指導に努める。

「特別支援連携協議会」の取組を一層充実し、関係機関の相互連携を推進するとともに、蘭越小に言葉の発達や学習面等に遅れがある児童に対応した通級指導教室の開設に努める。

　全国学力・学習状況調査については、年度間の差はあるものの、全道平均より低いこれまでの傾向は改善されてきており、長期休業を利用した「学習サポート推進事業」「観点別学力到達度診断テスト」、放課後補充学習や「チャレンジテスト」の活用などによる成果が表れているものと考えており、引き続き、事業の実施を図る。

　小学校の外国語活動を支援し、中学校の英語科の授業を充実するため、引き続き、外国語指導助手を配置する。

関係機関の講座受講と教育局の指導主事を積極的に活用した校内研修の充実に努め、教職員の専門性や指導技術の向上を図る。町内や管内第二ブロックの教育研究会の研究活動を支援し、公開授業の積極的な開催の指導に努めるとともに、各学校の教頭、教務主任が中心となって、情報の共有や組織的な学校運営等学校間の連携と協力体制を図るために開催している、教育課程交流会事業の充実を図り、道内において学力向上等の先進的な取組をしている学校の視察研修を実施する。

▼教育活動を支える環境整備の充実

　携帯電話やスマートフォン等便利な情報機器の利用による、トラブルやネット依存を防ぐための情報に関する研修会など、情報モラル教育を積極的に取り組むとともに、昆布小は老朽化したパソコン機器を更新する。中学校は、一学級編制に応じた技術・芸術科等の教材機器を整備する。

　蘭越高校では、教育振興事業補助制度をはじめ、町が実施している介護職員初任者研修資格取得事業や海外研修事業等を継続して支援するとともに、大学等模擬試験受験費用の一部を新たに助成し、関係者と連携して入学者の募集活動に取り組む。

(市町村 2016-04-20付)