利尻富士町教委の教育行政執行方針　新たに遊覧飛行体験実施　長期休業中の居場所づくりなど　石川教育長説明　　

（市町村 2016-04-19付）

利尻富士町教委・石川武弘教育長

　【稚内発】利尻富士町教委の石川武弘教育長＝写真＝は、第一回町議会定例会で二十八年度教育行政執行方針を発表した。ふるさとを愛する心を造成することを目的に、小学生を対象にＨＡＣによる遊覧飛行するふるさと教育体験事業を実施することを説明。長期休業時に子どもたちが安全で安心して過ごせる居場所づくりとして、道教育大学旭川校や利尻高校と協力して、「夏休みチャレンジ教室」「冬休みチャレンジ教室」を継続していく考えを表明した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の推進について

▽確かな学力の育成をめざす教育の推進

　昨年度の全国学力・学習状況調査において、町全体では全道、全国平均を下回ったが、各学校においては全国平均を上回っている教科もあり、課題解決に向けた努力が感じられる結果となった。

　全国学力・学習状況調査等の結果を分析し、基礎・基本の定着に向けた少人数指導や習熟の程度に応じた指導など、個に応じた学習指導の改善・充実に努める。また、家庭と連携した生活習慣の改善や家庭学習の定着を図り、学習意欲の向上と生活リズムの安定化に努める。

▽ふるさと教育の充実

　ふるさとに対する愛着や誇りをもち、未来への夢を見いだし、たくましく生き抜く力を育成する教育の充実を図る。

　本年度、小学六年生を対象にＨＡＣによる遊覧飛行で、普段見る機会のない上空からの利尻島を見ることによって、より一層ふるさとを愛する心をもてるよう、ふるさと教育体験事業を実施する。

▽国際理解教育の充実

　小学校の早い段階から外国語に親しむ活動を拡充し、諸外国の歴史や文化・伝統について理解を深める教育を推進する。ＡＬＴによる小学校での外国語活動や中学校の英語学習指導の充実を図り、異なる文化や生活習慣の理解を深め、外国語を通じて積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度や能力の育成に努める。

▽読書活動の推進

　朝読書などの全校的な取組を通して、子どもたちの望ましい読書習慣の形成に努め、読書感想文コンクールや作品展を継続するとともに、学校図書の充実を図る。

▽体力・運動能力の向上

　運動の楽しさや喜びを実感させ、生涯スポーツに必要な能力・態度を育成する取組を推進する。新体力テストを全学年で実施し、体力向上に向けた具体的数値目標を掲げ、各学校の創意工夫による体力づくりに努める。

▼社会教育の推進について

▽青少年の健全育成

　町青少年健全育成町民会議との連携を図りながら、住民ボランティアの知識や技術経験を子どもたちの教育に生かす「学校支援地域本部事業」を推進する。

　長期休業時に子どもたちが安全で安心して過ごせる居場所づくりとして、道教育大旭川校や利尻高の協力を得ながら、「夏休みチャレンジ教室」「冬休みチャレンジ教室」を継続して開催する。

　平日放課後に宿題支援やスポーツ活動などを提供する「放課後子ども教室」を鬼脇・鴛泊両地区で継続し開催する。また、学校教育とは違う環境の中で、子どもたちの成長を育む、水泳教室・書道教室・カルタ教室などの「週末教室」を通年実施する。

(市町村 2016-04-19付)