留寿都村教委の教育行政執行方針―森教育長説明　ふるさと教育など推進　給食センター改築着手など

（市町村 2016-04-21付）

留寿都村教委・森雅志教育長

　【倶知安発】留寿都村教委の森雅志教育長＝写真＝は、村議会定例会で本年度教育行政執行方針を説明した。小学校で「ふるさと教育」、中学校でパートナーティーチャー事業、高校で農業・関連産業の発展に貢献できる人材の育成を進めるほか、学校給食センターの改築工事に着手することを明らかにした。

　執行方針のうち、「学校教育の推進」にかかる概要はつぎのとおり。

▼教育課程の編成･実施･評価

　小学校では、これまで行っている学習支援員を活用した少人数指導や村内外の人材や施設等を活用した体験・問題解決型学習を積極的に取り入れるとともに、グラウンドマラソンなど年間を通した体力づくりを進める。また、各種教室を開催し、子どもたちの人権や防災・防犯意識を高め、自ら考え行動できるよう進める。

　さらに、村の歴史や文化、環境などを学ぶことでその良さを知り、興味・関心をもたせることで、村の将来を主体的かつ創造的に考えられるような「ふるさと教育」を進める。ユネスコスクールの活動を充実させるため、教員の研修に重点を置くとともに、福岡県大牟田市のユネスコスクール校との交流を通じ、特色ある教育活動を国内外に発信し、グローバルな視点をもった子どもたちの育成に努める。

　中学校では、個に応じた指導の充実を図るために、学習支援員の配置や特別支援学校との連携によるパートナーティーチャー事業の推進を行うとともに、より幅の広い特別支援教育の充実を図る。総合的な学習では、国際理解教育の一層の推進によって、グローバルな視野をもつ生徒の育成と職業体験学習などのキャリア教育の充実を図り、よりバランスのとれた教育課程の改善・充実を推進する。

　高校では、専門教育の学びの成果を活用できる生徒の育成を目指す。ＩＣＴ機器を活用して村内外への情報発信の取組を進め、地域に開かれた学校として、全国唯一の農業福祉科の特色を生かした生きる力を育む農業福祉教育を進める。村の基幹産業を支える担い手として、農業に関する知識と技能を習得させ、農業・関連産業の発展に貢献できる人材育成、介護福祉士養成校として地域福祉を担う人材の育成に努める。

　地域の企業や施設との連携を深めながら、農業生産物の付加価値を付けるための学習を一層充実させるとともに、これまでも行ってきた北翔大学・北翔大学短期大学部との高大連携協定、酪農学園大学との連携に基づき、大学からの講師の派遣、大学施設を利用して学習機会の拡大に努め、農業と福祉教育の質の向上と充実を図る。

▼教育関係施設の整備

　学校給食センターについては、建物および設備において老朽化が著しいことから二十九年度の稼動に向け、改築工事に着手する。

(市町村 2016-04-21付)