札幌市教委が理科指導資料作成　実験等のポイント示す

（市町村 2016-04-22付）

小４・中２対象に作成

　札幌市教委は、小学四年生および中学二年生における理科指導資料「観察、実験の手引き」を作成した＝写真＝。二十七年度全国学力・学習状況調査の結果分析から観察・実験における指導改善のポイントなどを示したもの。市教委では、「目的意識をもった観察・実験などの具体的な体験を通して、理科の学習への興味・関心を高め、実感を伴った理解を図るとともに、科学的に探究する能力と態度を育成することが大切」と話し、手引きの活用を呼びかけている。

　市教委では、小・中学校における理科指導の工夫改善を図るため、観察・実験を中核とした学習の具体的な展開について調査研究を実施。今回、小学四年生と中学二年生版の理科の観察、実験の手引きを作成した。

　手引きでは、理科における観察・実験のとらえ方のほか、二十七年度全国学力・学習状況調査分析結果からどのような学習活動が必要かを記している。

　また、小学四年生版では、「空気と水の性質」「電気の働き」「人の体のつくりと運動」など七単元、中学二年生版では、「電流とその利用」「化学変化と原子・分子」など四単元の観察・実験例等を紹介している。

　小学四年生版は一千六百部、中学二年生版は六百部を作成し、各学校や担当教員に配布。来年度は小学五年生版と中学三年生版として資料を作成する予定となっている。

　市教委は、二十七年度全国学力・学習状況調査の札幌市の結果分析から、「自分の予想をもとに観察・実験の計画を立てる学習活動等が課題」と指摘。「目的意識をもった観察・実験などの具体的な体験を通して、理科の学習への興味・関心を高め、実感を伴った理解を図るとともに、科学的に探究する能力と態度を育成することが大切」と話し、手引きの活用を呼びかけている。

(市町村 2016-04-22付)