砂川市教委の教育行政執行方針―井上教育長説明　ＩＣＴ活用した学習推進　進学助成など砂川高支援策盛る

（市町村 2016-04-21付）

　【岩見沢発】砂川市教委の井上克也教育長（当時）は、定例市議会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。「分かる・できる」喜びや楽しさを実感させる授業改善、ＩＣＴを効果的に活用した授業実践などの学習指導を推進。砂川高校に対しては、四年生大学進学者への奨学金支給や部活動全国大会出場の補助などの支援を実施する考えを示した。

　教育行政執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

　中学校の教科書改訂に伴い、教育内容や指導方法に即した教材・教具を整備するとともに、経年劣化による小学校校舎・屋体外壁の改修をはじめ、電気設備・給排水設備の改修など、施設・設備の整備、修繕等を計画的に行っていく。

　また、小・中学校の校内ＬＡＮ環境が整備されたことから、ＩＣＴの有効活用を図るための教材備品の計画的な整備に努めるとともに、児童生徒が望ましい読書習慣を身に付けることができるよう、学校図書館の整備も引き続き行っていく。

　就学援助制度を適正に運用し、公平で的確な支援に努めるとともに、幼稚園就園奨励費補助金の見直しを図り、就学前教育の充実を図っていく。

　全国学力・学習状況調査等から、市の児童生徒の学力の成果と課題を詳細に分析し、「分かる・できる」喜びや楽しさを実感させるための授業改善に努めるとともに、ＩＣＴを効果的に活用し、子どもたちの課題解決に向けた主体的・協働的・探究的な学びを促す授業実践に努めていく。

　また、思考力・判断力・表現力などを育む言語活動を取り入れた学習指導の充実を図り、生涯にわたって学び続ける態度を育成することができるよう、総合的な学習の時間の工夫・改善に努め、家庭と連携し、望ましい生活習慣や学習習慣の定着を推進する。

　各学校における特別支援教育コーディネーターおよび特別支援教育支援員の活用を図るとともに、個別の指導計画と支援計画の見直しや改善を図っていく。

　また、一人ひとりのニーズに応じた支援体制の充実を図るとともに、特別支援教育の視点を取り入れた教育活動の推進に努める。

　三十年度に完全実施が予定されている「特別の教科　道徳」の円滑な実施に向けた校内体制を整備するとともに、道徳教育の全体計画や年間指導計画の見直しを行い、子どもたちと家庭・地域が、道徳の授業内容を共有できる環境づくりに努めていく。

　市いじめ防止基本方針に基づき、いじめ防止にかかわる校内組織の機能化を図るとともに、いじめや不登校などの生徒指導上の諸問題について、未然防止、早期発見、早期対応を図ることのできる環境づくりに努めていく。

　全国体力・運動能力、運動習慣等調査などから、成果と課題を分析するとともに、望ましい運動習慣を定着させるための取組を推進していく。

　また、学びの連続性を生かした各種活動を推進するため、小学校就学前における幼稚園や保育所等との連携による子どもの状況把握をはじめ、小・中学校間の縦の連携や小学校間、中学校間の横の連携をより一層深めることのできる体制の整備に努めていく。

　砂川高に対しては、地元高等教育の充実に向け、新たに各種試験の受講料補助、部活動における全国大会出場補助、四年制大学合格者への奨学金など、各種支援を行うとともに、引き続き連携を図り、積極的な支援に努めていく。

(市町村 2016-04-21付)