利尻町教委の教育行政執行方針―佐々木教育長説明　ＣＳ導入へ準備推進　タブレット導入拡大を検討

（市町村 2016-04-22付）

利尻町教委・佐々木日出雄教育長

　【稚内発】利尻町教委の佐々木日出雄教育長＝写真＝は、第一回町議会定例会で二十八年度教育行政執行方針を発表した。二十九年に開校する新設中学校において、コミュニティ・スクール制度を活用した学校づくりを目指すことから、本年度は、コミュニティ・スクール制度に関する講演会の開催や導入先進地の視察等を実施することを説明。また、ＩＣＴ活用ではタブレットＰＣ導入について、沓形小学校や新設中学校への拡大を検討していくことも示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【利尻を愛し、夢と希望に向けて挑戦する学校教育の推進】

　確かな学力の育成を目指すため、全国学力・学習状況調査等を踏まえ、基礎的・基本的な学習の定着を図るために、「チャレンジテスト」や「基礎学力問題集」の活用、さらに、大学生を活用した学習会の開催などに取り組む。また、本年度も引き続きＡＬＴ（外国語指導助手）を配置し、英語教育や国際理解教育の充実に努める。

　離島経済新聞社との連携による「うみやまかわ新聞」の制作・発表を通じて、「他者・他地域との連携」や「自分が暮らす地域への誇り」を醸成することを目的に、将来の地域を支える人材育成にも引き続き取り組んでいく。

　離島という地理的条件のもと、都市部の大規模校と比較しても遜色（そんしょく）のない学習環境とデジタル教材の活用などによって教育の質の向上を図るため、仙法志小学校にタブレットＰＣ等を導入している。今後、新設中学校や沓形小への導入も検討していく。

　信頼に満ちた開かれた学校づくりの推進のため、特色ある学校づくりの推進や小・中連携、小・小連携、小・中・高連携などの学校間の連携の推進、教職員の資質・指導力の向上などに取り組んでいく。

　二十九年四月に開校する新設中学校では、基本計画に「コミュニティ・スクール制度」を活用した学校づくりを掲げている。本年度は、コミュニティ・スクール制度に関する講演会の開催や導入先進地の視察等を実施し、新設中学校開校時に円滑に導入できるように準備を進めていく。

【心豊かにいきいきと学び、活力あるまちづくりをめざす人材を育成する社会教育の推進】

　現行の利尻町生涯学習推進計画は、二十八年度で計画期間が満了するため、本年度は、二十九年度からの新たな生涯学習推進計画策定のための審議会を設置し、策定のための準備を進めるとともに、生涯学習講演会の開催も予定している。

　また、生涯各期にわたる学習活動の充実として、親子自然体験事業やブックスタート事業、利尻を探り知るための発掘探検隊やふるさとカレッジ、三世代交流事業などの事業も引き続き実施していく。

(市町村 2016-04-22付)