札幌市教委が新任管理職研修　５５人が資質向上へ研鑚　学ぶ力の育成等テーマに講義

（市町村 2016-04-18付）

長岡教育長が目標実現のためのマネジメントなどを求めた

　札幌市教委は十二日、市内ちえりあで新任園長・校長・副校長を対象とした新任管理職研修を開催した＝写真＝。五十五人が参加。学ぶ力の育成や学校組織のマネジメントにかかわる講義を通して、管理職としての資質向上を図った。

　冒頭、長岡教育長があいさつ。組織のトップとして方向性を示すなどリーダーシップを発揮し、目標を実現するためのマネジメントやコントロールを求めた。

　また、学力の向上はもとより、体力の向上や生活習慣の確立、いじめの防止に対する取組を求めたほか、「教職員のメンタルヘルスケアに努め、未来を担う子どもたちのために一人ひとりの力添えをお願いしたい」と話した。

　続いて、引地秀美学校教育部長が「札幌市における教育課題と管理職としての心構え」と題して講話。「知・徳・体の調和のとれた教育」「信頼される学校の創造」の観点から札幌市の教育課題や校長の役割について説明した。

　学校力を高めるために、①リーダーシップを発揮する②魅力ある教職員を育成する③凝集性の高い、機動的な組織をつくる―の三点を提示。特に、①については、分かりやすく魅力的なビジョンを示すほか、言葉の力を磨き、存分に生かすよう求めた。また、リーダーとして決断力と実行力を磨くほか、教職員の良さを生かして育てることも要請した。

　このあと、長谷川正人教育課程担当課長が「札幌市における学ぶ力の育成」、名城大学大学院の木岡一明教授が「園長・校長による学校組織マネジメント」についてそれぞれ講義。長谷川課長は学ぶ力の育成に向けたポイントとして、「難しいことにも挑戦する意欲を伸ばす」「自ら学ぶ方法と人と学び合う方法を身に付けさせる」など五つを提示したほか、課題探究的な学習の推進に向けた取組や実践例を紹介した。

(市町村 2016-04-18付)