道国語教育連盟が常任委員会開く　１０月に網走で研究大会　新委員長に札幌啓明中・齋藤校長

（関係団体 2016-06-01付）

齋藤新委員長は「国語研究の成果を北の大地から発信していきたい」と抱負を述べた

　道国語教育連盟は五月二十一日、ホテルライフォート札幌で二十八年度常任委員会を開催した＝写真＝。十月に網走で開催する第七十一回道国語教育研究大会網走大会の成功に向けて、道内各地との国語研究の交流を深めることなどを盛り込んだ二十八年度活動方針を決定。昨年度実施した第二回語彙量調査の結果に基づく啓発活動と授業提案に努めていくことも確認した。役員改選を行い、新委員長に札幌市立啓明中学校の齋藤昇一校長を選出した。

　冒頭、あいさつに立った川嶋英輝委員長は昨年度の第二回語彙量調査にふれ、「言葉への理解度が高まり、語彙量も豊かになってきている傾向がある反面、季節感のある言葉や、伝統的に用いられている言葉、言語表現については、取り込まれないままに過ごしていることが明らかになった」と指摘。結果を踏まえ、「児童・生徒が日常の学習や生活場面で適切に使っていける語彙の獲得を促したり、適切に言葉を用いる態度を育成することに取り組んでいきたい」との考えを示すとともに、「本連盟の使命でもある児童・生徒の語感を豊かにし、国語科の学力向上に寄与する国語科授業の実践についても、これまでに増して取り組んでいきたい」と呼びかけた。

　二十七年度活動報告、会計決算・監査報告を承認したあと、協議に移行。二十八年度の事業（活動）計画、各部活動計画、予算について審議し、いずれも原案どおり決定した。

　全体事業計画には、「二十八年度道国語教育研究大会の成功に向けて、道内各地との国語研究の交流を深める」ことなどを活動の方針に据えた。

　主な事業として、第七十一回道国語教育研究大会網走大会の開催、第二回語彙量調査の実施結果に基づく啓発活動および授業提案、「ことばのこよみ」の編集と発行検討、夏の学習会の開催などを盛り込んだ。

　このうち、研究大会は十月十四日、網走市立中央小学校をメーン会場に開催。研究主題「言語活動の充実を図り、実生活を豊かにする言葉の力を身に付ける授業の創造」のもと、網走小学校で五授業、中央小で三授業を公開、第一中学校、第二中学校、第三中学校、第四中学校でそれぞれ一授業を公開する。各会場で分科会協議を行ったあと、中央小で開会式、主題解説、分科会を行う。

　また、研究主題に「新たな価値を生み出す国語科授業の創造～小・中九年間の主体的な言葉とのかかわり合いを促す、確かで豊かな言語活動を通して」を掲げ、来年十月六日に釧路市内で開催される第四十七回全国小学校国語教育研究大会北海道大会・第七十二回道国語教育研究大会釧路大会の準備状況が報告された。

　役員改選では、新委員長に札幌市立啓明中の齋藤校長を選出。川嶋前委員長は顧問に就任した。齋藤新委員長は「本連盟は昭和二十三年の創立以来、本道の国語教育の振興・発展に果たしてきた役割は大きいと認識している。新しい学習指導要領において、論点整理の中で、探究的な学習、課題解決型の学習が求められているが、本連盟が従前から取り組んできた内容そのものと自負している。本年度の網走大会、そのあとの釧路大会。釧路大会は三年前の全中国研札幌大会に次ぐ、全国大会。国語研究の成果を北の大地から発信していきたい」と抱負を述べた。

　二十八年度の役員体制はつぎのとおり（全員校長）。＝敬称略＝

▽委員長＝齋藤昇一（札幌市立啓明中・新）

▽副委員長＝藤川尚子（札幌市立南白石小・新）、佐藤善紀（札幌市立西野中）、福家尚（旭川市立近文小）、古川邦彦（函館市立高丘小）、庄子剛（釧路市立鶴野小）、髙岸泉美（網走市立第四中・新）

▽事務局長＝若松広美（札幌市立西宮の沢小・新）

▽会計局長＝荻原啓（札幌市立厚別南中・新）

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