部活動経費の教職員負担―道教委 適切な対応を指導助言 4定道議会一般質問で教育長(道議会 2016-12-07付)
四定道議会一般質問(五日)で、教職員の部活動指導について質疑が行われた。柴田達夫教育長は、教職員が部活動にかかる経費を個人負担しているケースがみられることから、「市町村教委や学校に対して、活動状況に応じた適切な対応が図られるよう指導助言していく」と述べた。また、「時間外勤務において、部活動従事時間が大きな割合を占めており、改善が必要」との認識を示し、週一日程度の休養日を設けるなどとした関係団体との申し合わせについて、「実効性あるものとなるよう協議を行う」とともに、「内容を周知徹底し、学校全体で年間を通して取組が進むよう、市町村教委や学校に対し指導していく」との考えを示した。
五日の一般質問では、中川浩利議員(民進党・道民連合)が、教職員の多忙化の原因の一つに部活動指導を挙げ、「部活動の現状を是正していく考えはないのか」と質問した。
柴田教育長は「二十年度に実施した教育職員の時間外勤務等にかかる実態調査の結果やその後の聴き取り調査などから、中学校、高校の教員の時間外勤務において、部活動従事時間が大きな割合を占めており、その改善が必要」との認識を示した。
また、「市町村教委、校長会、PTA、中体連、高体連などと、部活動にかかわって週一日程度の休養日を設けること、また、授業日においては、放課後二時間から三時間程度で終わるようにすることなどについて申し合わせを行い、取組を進めており、ことし十月には、道教委の広報誌に、当該申し合わせの内容を掲載して、保護者などに対し、あらためて周知した」と説明。
今後については、「関係団体との申し合わせが実効性あるものとなるよう、さらに協議を行う」考えを示し、「その内容を周知徹底し、教職員はもとより、保護者の理解も得ながら、学校全体で年間を通して取組が進むよう、市町村教委や学校に対し指導していく」と答弁した。
中川議員は「時間の問題ばかりではなく、費用の面でも、個人的な持ち出しが相当程度ある。中学校において、土日の他校との練習試合、交流試合、中体連以外の大会では、宿泊を伴うものは宿泊費も含め、自己負担がある」などと指摘。その是正を求めた。
対して、柴田教育長は「学校で行われている部活動に関して、現在、道教委においては、中体連が主催する全国や地区の大会参加にかかわる生徒引率旅費を措置しており、それ以外の経費については、学校の設置者である市町村教委において措置されるほか、経費の一部を保護者等に求めるなどして対応しているが、練習試合等において、教員が自らの旅費を負担しているケースなどもみられる」と説明。
「教員が部活動を指導する際の経費に関しては、審判員の資格取得や用具類など個人に帰属する経費以外は、公費等によって措置することが適当」との考えを示し、「今後とも、必要な予算の確保に努めるとともに、市町村教委や学校に対して、部活動経費の取扱いに関し、保護者等の負担にも十分配慮しながら、活動状況に応じた適切な対応が図られるよう指導助言していく」と答弁した。
(道議会 2016-12-07付)
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