函館市２９年度予算案　小学校に非常勤講師配置　３校統合へ巴中校舎等新築

（市町村 2017-02-15付）

　【函館発】函館市は十日、新年度予算案を発表した。一般会計の総額は、前年度当初比〇・六％増の一千三百七十一億二千万円。教育費は、一八・一％増の八十億二千七百六十八万円。凌雲中学校、光成中学校、的場中学校の統合校として、三十年度からの開校を予定している函館市立巴中学校の校舎等新築事業に二十二億九千六百二十万円を措置した。そのほか、算数科の少人数指導等の充実に向け、新たに小学校に非常勤講師を配置する経費を盛り込んだ。

　子どもの学力向上にかかる事業では、非常勤講師の配置に一千五百五十三万円措置した。本年度まで中学校のみに配置していたが、二十九年度からは算数科の少人数指導等の充実に向けて小学校へ新たに配置する。

　そのほか、いじめ・不登校等対策推進費として四百三十三万円を計上。主に市内の小学校を巡回する「いじめ巡回相談員」を増員する。

　主な教育関係事業はつぎのとおり(金額単位・万円)

▼子どもたちと若者の未来を拓きます

▽子ども条例推進事業費＝一一三―二十八年に施行した子ども条例に基づき、子ども会議を開催する

▽子育て支援隊推進事業費＝八、七九七―スマートフォンアプリでの子育てに関する情報提供や夜間・休日に保護者が帰宅するまで食事の提供や生活指導などを実施(くるみ学園・国の子寮・さゆり園)

▽子育て支援隊関係経費＝一三六―子育てに関する悩みや相談に対応するために家庭を訪問する

▽ファミリー・サポートセンター事業＝二、三〇四―仕事と子育てが両立できるよう子育ての相互援助の実施

▽母子家庭自立支援給付金支給＝四、〇四六―教育訓練講座の受講や資格取得のための養成機関に通う場合の経費の一部を助成

▽保育士就職支援研修(新規)＝一二〇―保育士確保に向けて、保育士資格を保有しながら、長期間離職している方を対象にした講義や実地研修

▽特別保育＝二四、二七七

▽低年齢児保育対策＝六七六

▽児童保育福祉施設整備費補助＝一五、四九四

▽子どもの生活実態調査(新規)＝三四〇―子どもの貧困対策に向けて、生活実態に関するアンケート調査を実施

▽入学準備給付金＝四、五五〇―小・中学校に入学する子どもがいる世帯へ給付

▽奨学給付金(新規)＝八―経済的な理由で修学が困難な大学生に対し奨学金を給付する。

▽函館の教育のあり方検討協議会開催＝三〇

▽教育振興基本計画策定＝二四〇

▽コミュニティ・スクール推進＝三〇

▽学力向上推進＝二、八三二―アクティブ・ラーニング推進事業、小学校アフタースクール一七ヵ所、学力検査等、非常勤講師配置

▽部活動地域支援者活用＝四七〇―中学校の部活動充実に向けて専門的な技術指導が可能な支援者を活用

▽子ども専用フリーダイヤル開設(新規)＝六三―子ども専用フリーダイヤルを新設

▽いじめ・不登校等対策推進＝四三三―相談員を一人増員

▽特別支援教育支援員関係・推進＝六、五三九―小・中学校での特別支援教育支援員七十四人と巡回相談員二人の配置

▽グローバル人材育成関係＝二、二六二―中学生海外派遣と高校生留学事業

▽文化芸術アウトリーチ事業＝三〇〇―小・中学校への芸術家等の派遣を通して、子どもが芸術文化とふれあう機会とする

▽義務教育施設整備＝二四〇、六〇八―戸倉中運動場改築、亀田小校舎耐震改修、巴中校舎等新築

▽学校給食設備改善＝二、五三一

▽通学バス購入費＝二、二〇〇―恵山地域における通学バス(中型バス)を更新

▽フッ化物洗口関係(新規)＝六〇―市内小・中学校三校での試行実施

▽一般財団法人函館市学校給食会出えん金(新規)＝三〇〇

▽一般財団法人函館市学校給食会設立準備金(新規)＝五五

▽地域放課後児童健全育成＝五二、一四六

▽放課後子ども教室推進＝四五四―小学校一一ヵ所で放課後に体験・交流活動を実施

▽私立学校運営助成＝一二、一〇八

▽私立専修学校運営助成＝八六八

▽食育推進＝八一

▽若い世代のピロリ菌検査＝三六四―中学校二年生を対象に検査を実施

▽未来のIT人材育成推進(新規)＝六六〇―地域におけるIT人材の育成や将来的なIT技術者の拡大が目的

(市町村 2017-02-15付)