札幌市算数にーごープロジェクト研究推進会議　指導体制などを協議　二十四軒小で公開授業など

（市町村 2017-02-20付）

児童一人ひとりの考えを数多く取り上げた

　札幌市教委は十五日、札幌市立二十四軒小学校（金子博之校長）で算数にーごープロジェクト事業第九回研究推進会議兼第十一回カリキュラム作成会議を開催した。委員ら約二十人が参加。算数学習の充実に向け、授業公開や研究協議を行った。

　同事業は、小学校五・六年生を対象に二十五人程度の少人数指導を進めるなど、個に応じた指導を充実させ、算数学習への意欲や論理的思考力を高めていくことを目指すもの。本年度はモデル校五校で効果的な少人数指導の在り方など研究を推進している。

　この日、同校五年生の算数「四角形や三角形の面積」を公開。五年生二クラスを三グループに分け、同校の金田好弘教諭、能登絹代教諭のほか、札幌市が採用した講師の宮嶋清氏が指導に当たった。

　授業では、カリキュラム作成委員会が作成したパワーポイント資料を活用して前時までに学習した平行四辺形や三角形、長方形の面積の求め方などを確認。求め方を習っていない台形を提示し、どうやって面積を求めるのか児童に考えさせた。

　交流では、「台形二つをくっつけて平行四辺形にして二で割る」「台形を半分にして平行四辺形に」「対角線を引き、平行四辺形と三角形をつくって面積を求める」など児童一人ひとりの考えを取り上げ、台形を求める上での共通点を確認するなど次時の学習へとつなげた。

　授業公開後の会議では、冒頭、札幌市立西岡小学校長の佐藤辰也委員長があいさつ。授業を振り返り、「意見交流を通して本年度の事業のまとめにつなげたい」と話した。

　続いて、研究討議に移行。討議の柱を、「課題探究的な学習の充実の一環として、個に応じた手厚い指導によって学習への意欲や論理的思考力を高める指導体制であったか」と設定し、意見を交換した。

(市町村 2017-02-20付)