全国体力・運動能力等調査結果まとめ―釧路市教委　体力前年度より改善　中２女子合計２．５９点アップ

（市町村 2017-02-21付）

　【釧路発】釧路市教委は「二十八年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果に基づく「釧路市児童生徒の傾向」をまとめた。釧路市の児童生徒の体力・運動能力は、全国平均より低いが前年度より改善。特に、中二女子の合計点は前年度より二・五九点上がった。体格調査では小・中学校ともに全国よりも肥満傾向児の出現率が高かった。

　調査は昨年四～七月に小学五年生と中学二年生を対象に実施したもので、釧路市では小学校二十六校一千二百六十三人、中学校十五校一千二百六十人が参加した。

　小学校の実技調査の結果では、男女とも握力、上体起こし、反復横とびの三種目で全国平均を上回った。体力合計点は男女とも前年度より改善し、全道より高かったが、小五男子は全国より〇・五点低い五十三・四二点、小五女子は〇・二六点低い五十五・二八点だった。

　小学校男女ともに五十㍍走、二十㍍シャトルランが全国平均を下回り、走運動にかかわる瞬発力や持久力が低い傾向にある。

　中学校では男女とも握力で全国平均を上回った。体力合計点は全国より低いが、中二女子の合計点は前年度より二・五九点上がり、差が縮まった。

　また、男女ともに二十㍍シャトルランが全国・全道平均を下回り、走運動にかかわる持久力が低い。

　体格調査では小・中学校とも身長・体重の項目で全国平均を上回り、肥満傾向児の出現率も全国より高く、肥満傾向にある。

　質問紙調査からは、運動（体を動かす遊びを含む）やスポーツをすることが好きと回答している割合は、小学校男子・中学校男女において全国平均よりも高いが、前年度より若干低下した。

　小学校での一週間における体育の授業以外での運動やスポーツの合計時間は、全く運動しないと回答した割合が男子は全国平均を上回っているが、女子は昨年度から大きく減少し、全国平均を下回っている。

　また、四百二十分以上運動をしていると回答した割合は、男女とも全国平均を上回っている。

　中学校での一週間における授業以外での運動やスポーツの合計時間は、「全く運動しない」と回答した割合が男女とも全国を上回っており、小学校とは対照的に四百二十分以上運動している割合は男女とも全国を下回っている。

　学校の運動部やスポーツクラブに所属していない割合は、小・中学校ともに全国より高く、運動をしている子どもとしていない子どもの二極化の傾向がみられる。

　市教委では、「生涯にわたって健康を保持増進し、明るく豊かな生活を営むためには、健やかな体の基礎となる体力や健康に対する知識の定着が重要」と、運動習慣の確立の大切さを指摘。学校全体の取組の推進、家庭や地域との連携を呼びかけている。

(市町村 2017-02-21付)