第２次名寄市教育改善プロジェクト案　ＣＳや小中一貫教育など　生きる力育む研究の充実へ

（市町村 2017-02-21付）

　【旭川発】名寄市教育改善プロジェクト委員会（寺川利幸委員長）は、二十九年度から五～十年間を見通した第二次プロジェクト案をまとめた。研究内容は、「教育経営」「教育研修（研究）」「教育指導」の三点。それぞれの充実に向け研究を進め、児童生徒の生きる力を育み、夢と希望を拓く名寄市教育の創造を目指す。具体的には、社会に開かれた教育課程の実現やコミュニティ・スクール（ＣＳ）、小中一貫教育の推進、アクティブ・ラーニング等の視点に立った授業改善などを盛り込んだ。

　同委員会が二十四年度から始めたプロジェクトが本年度で終了することから、さらなる取組の充実を図るため、五～十年間を期間とした第二次プロジェクトを始動させることとした。

　推進テーマは、「児童生徒に〝生きる力〟を育み、夢と希望を拓く名寄市教育の創造～全小・中学校が一体となった効果的・効率的・継続的な学校改善を図る取組を通して」。

　推進の重点には、「〝生きる力〟を育成する教育の推進」「〝地域とともにある学校づくり〟」「インクルーシブ教育システムの構築を目指す特別支援教育の推進」の三点を設定した。

　研究内容に位置付けた、①教育経営②教育研修（研究）③教育指導―の三点の充実に向け、それぞれで研究グループを組織する。

　①では、名寄版学校経営計画の策定・評価・改善や道教委の学校力向上に関する総合実践事業など各種指定事業の実践交流を図り、学校経営の充実に努める。また、社会に開かれた教育課程の実現に向け、教育課程の編成・実施・評価・改善に着手。このほか、ＣＳや小中一貫教育の推進に向け、市街地区、風連地区に加え、次年度からＣＳを導入する智恵文地区で取組を共有していく。

　さらに、学級経営プログラム等の作成と到達状況の把握、障がいのある子どもたちが在籍することを前提とした学級経営の充実を図る。

　②では、特別な支援を必要とする児童生徒の指導、道徳教育、体育・保健体育、外国語教育などの充実に向け、教員の資質・能力の向上を図る研修を行う。加えて、ＩＣＴ機器の効果的な活用の調査研究や先進校視察などミドルリーダー育成研修を実施する。

　③では、アクティブ・ラーニング等の視点に立った授業改善を追究。その視点として、「主体的・対話的で深い学びの実現」「各教科等の特質に応じた学習活動の改善」「単元のまとまりを見通した学びの実現」「〝見方・考え方〟に着目した深い学びの実現」を設定した。

　このほか、自己指導能力の育成を目指した生徒指導の充実を図っていく。

　寺川委員長は「各グループで研究を交流しながら、実践を自校にもち帰り各学校で取組を充実させ、市全体で学校力が高まるようにしていきたい」と述べている。

(市町村 2017-02-21付)