１定札幌市議会・代表質問　教員の負担軽減へ教育長が方針　外部人材をさらに活用　

（市町村 2017-03-03付）

　札幌市議会第一回定例会代表質問が一日、本会議場で行われた。成田祐樹議員（民進党市民連合）や村山拓司議員（自由民主党）らが登壇し、「教員の負担軽減」「管理職の資質向上」「子ども・子育て世代の支援」などについて質疑。秋元克広市長や長岡豊彦教育長などが答弁した。

　札幌市教委が二十七年二月に実施した教員の勤務実態調査では、時間外勤務時間の平均が月六十五・七時間となっており、二十八年三月には各学校に「教員の負担軽減に向けて」の冊子を配布した。

　長岡教育長は「部活動の指導や不登校支援等を行う外部人材などを今以上に活用していくとともに、三十年度の更新に伴う校務支援システムの機能強化により、さらなる負担軽減を図っていく」と述べた。

　成田議員の質問に対する答弁。

　秋元市長は職員の不適切な契約事務やアスベスト問題への対応について、「職員の能力を引き出し、職場の活力を最大限に発揮していくためには、職員のマネジメントを行う管理職の役割が極めて重要」との認識を示し、管理職研修や人事評価の活用など今後の取組を説明した。

　村山議員の質問に対する答弁。

　本年度実施した札幌市子ども・若者生活実態調査の中間報告では、家計の状況が「赤字」と「どちらでもなくぎりぎり」が合わせて六割で、子育て世帯が置かれている状況は深刻なものとなっていることを踏まえ、板垣昭彦副市長は「給付型奨学金の創設や札幌まなびのサポート事業の拡充などに取り組んでおり、今後も実施可能な施策を速やかに実行したい」と方針を示した。

　中山真一議員（維新の党）の質問に対する答弁。

　札幌市では、高校・大学生等に返済を必要としない奨学金を支給する札幌市奨学金のほか、本年度から児童養護施設を退所する生徒を対象とした給付型奨学金を新設した。

　秋元市長は「今後も、企業・市民等にこれまで以上に寄付の協力を呼びかけ、基金の拡充を図るなど、一人でも多くの子どもたちに札幌市奨学金制度を利用してもらえるよう取り組んでいく」と方針を示した。

　中山議員の質問に対する答弁。

(市町村 2017-03-03付)