羅臼町の29年度教育行政執行方針=山﨑教育長(市町村 2017-03-21付)
羅臼町教委・山﨑守教育長
【根室発】羅臼町教委の山﨑守教育長は、三月上旬の町議会定例会で二十九年度の教育行政執行方針を説明した。幼稚園から小学校六年生までを対象としたコオーディネーショントレーニング実施や、三十年度以降のコミュニティ・スクール導入検討などの考えを示したほか、道立の羅臼高校について「羅臼高校の未来を考える検討会議を設置し、存続に向けた方策を検討する」ことを表明した。
執行方針の主な内容はつぎのとおり。
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本町が進める幼児から十八歳までの一貫した教育推進は、子どもたちの発達や学びの連続性を考慮した取組とすることで、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な役割を担っている。
幼児期からの読書に親しむ習慣は、社会に出てから必要となる豊かな語彙と論理的思考力の育成に欠かせない。
幼稚園や学校との連携による読み聞かせボランティアサークルの充実と育成に努め、関係団体によるネットワークの構築と「子ども読書推進計画」の策定を進める。
小学校五年生および中学校二年生を対象とした「全国体力・運動能力・運動習慣等調査」の結果、男女とも身長に対する体重の割合が高く、肥満の割合が全道・全国平均を上回る結果となっている。
健康な体を育む教育として、幼稚園から小学校六年生までを対象にコオーディネーショントレーニングを取り入れ、運動に対して関心をもち、スポーツを楽しむ工夫や体を動かす楽しさを体感しながら、基礎体力を高める取組を推進する。
ESD(持続可能な開発のための教育)の活動である、ふるさとキャリア教育やユネスコスクール活動の推進を通して、教育的なねらいを明確にした横断的な学習へとつなげるために「ESDカレンダー」の作成に取り組む。
また、立教大学ESD研究所と連携し、持続可能な地域創生と人材育成を、関係機関との連携によって推進する。
学校経営方針に基づき行われる学校評価は、子どもたちや学校の状況に関する共通理解を深めることはもちろん、これからは学校と地域が連携・協働して地域全体で未来を担う子どもたちの成長を支えていく活動となる。
文部科学省が積極的に推進するコミュニティ・スクールを、三十年度以降の導入に向けて準備を進める。
文部科学省は、情報通信技術(ICT)を活用した教育環境の整備を推進している。児童生徒の学習意欲向上や、授業改善の観点から有効性が確認されており、児童生徒の自発的な学びや授業効率アップにつなげるために、当町においてはどのようなシステムやデジタル教材の導入がふさわしいのか検証する。
また、ICT環境の基盤となるWi―Fi未整備校への整備についても検討を進める。
知床未来中学校の建設は、三十年三月の完成を目指して本体工事を本格的に行う。
既存の施設・設備については、羅臼小学校舎屋上の改修を引き続き実施し、その他の関係諸施設の老朽化に伴う修繕も実施する。
今後、少子化による児童数の減少に伴う教育環境の適正化について検証し、幼稚園の一園化、小学校の一校化についての考え方を示していく。
羅臼高の存続について、一学年が二十人を切るようになると道立としての存続が危ぶまれる状況となる。地元の子どもたちが地元で高校教育を受けられる環境を維持・継続するため、町民の皆さんの協力も得て羅臼高校の未来を考える検討会議を設置し、存続に向けた方策を検討する。
(市町村 2017-03-21付)
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