道私立中学高校協会が定例総会　研修充実など重点に活動　１０月に函館でトップセミナー

（関係団体 2017-05-12付）

活動の重点のもと、教育水準の向上などに取り組む方針を示した

　道私立中学高校協会（会長・森本正夫北海学園理事長）は九日、札幌ガーデンパレスで二十九年度定例総会を開催した。「私学予算の充実」「公立高校の定員調整の実施」「研修の充実」を重点に据えた二十九年度事業計画を決定。重点三項目のもと、生徒の確保、経営の安定、教育水準の向上に努めていくことを確認した。具体的には、十月に函館でトップセミナーを開催することなどを盛り込んだ。

　冒頭、森本会長があいさつ。「私学を取り巻く環境が社会情勢の変化に伴い、大きな変革の時代を迎えている」とした上で、教育のグローバル化や教育ニーズへの対応など、教育が多様化していることを示した。

　また、生徒を確保し、経営の安定と教育水準の充実・向上を図るために、「私学予算の充実、公立高校の定員調整、研修の充実に努めていく」と述べ、協力を呼びかけた。

　続いて、高橋はるみ知事の祝辞を道総務部法務・法人局の成田祥介局長が代読。これからの北海道を担う人材育成に向け、「私学ならではの魅力ある教育を子どもたちに提供できるよう、さらに連携を深めながら本道の私学の振興に努めていきたい」と述べた。

　議事に移り、二十八年度の事業報告、収支決算・監査報告を承認。二十九年度の事業計画、収支予算について審議し、いずれも原案どおり決定した。

　事業計画には、①私学予算の充実と公私間の納付金負担格差の縮小是正②中卒者の減少に伴う公立高校の定員調整等③魅力ある学校づくりに向けた研修の充実―の重点三項目を掲げ、粘り強く取り組んでいく方針を盛り込んだ。

　私学予算の充実については、国が進める新たな教育制度の基盤となるＩＣＴ環境の整備に当たり、公私を区別せず、所要経費を全額、国で負担するなどの仕組みを検討するよう、要望していく。公立高校の定員調整等については、道教委の新たな高校教育に関する指針に基づく公立高校の定員調整が着実に実行されるよう、引き続き求めていくこととした。

　また、八月二日から三日間、私立学校初任者研修道地区研修会、九月十四日から二日間、道私学教育テーマ別研修会を札幌でそれぞれ開催するほか、十月二十六～二十七日、函館で理事長・理事・校長研修会（トップセミナー）を行うなど、魅力ある学校づくりに向け、研修の充実を図る。

(関係団体 2017-05-12付)