旭川農業高森林科学科１年生４０人　工事現場見学会に参加　森林土木の重要性理解

（学校 2017-09-22付）

道流堤の上に登り、施設の機能を確かめる生徒

　【旭川発】旭川農業高校（廣瀨之彦校長）森林科学科一年生四十人は十二日、旭川林業土木協会主催の森林土木工事現場見学会に参加した。十勝岳治山工事として、火山噴火の際に発生する泥流から市街地を守るため建設しているコンクリート導流堤の現場を見学。導流堤の機能や治山事業の意義、森林土木の重要性について理解を深めた。

　見学会は、森林土木分野の担い手確保に向けた取組として、前年度に同協会が始めたもの。同校の生徒を対象に国有林野事業における治山事業の現場を見学することで、森林土木分野への興味・関心を高め、将来の入職につなげることをねらいとしている。同校は科目「農業と環境」の授業として見学会に参加した。

　当日、同校で開会式を行ったあと、現場付近にある美瑛町内の国立大雪青少年交流の家に移動。道森林管理局および同局上川中部森林管理署職員などが国有林や治山事業の意義、十勝岳治山工事の目的などについて説明した。

　午後からは、二十六年度に完成した十勝岳第五号導流堤、上川中部森林管理署発注で新谷建設㈱が施工する十勝岳治山の工事現場の順に見学した。

　生徒は興味深そうに現場を眺め、現場代理人の石山浩史氏の説明に耳を傾けていた。また、建設中の導流堤の上に登って、施設の機能について理解を深めた。

　参加した生徒の一人は「治山事業や導流堤についてよく知ることができた。普段の生活では体験できない内容で、今後の学習に生かし将来につなげたい」と話し、担任の塚元太郎教諭は「早い段階で国有林の工事現場を知って今後の授業に役立ててほしい」と期待を寄せた。　

　同協会は「今後も取組を継続し、より多くの生徒に森林土木分野への関心を深めてもらえたら」と話していた。

(学校 2017-09-22付)