札幌市教委が教師夢道場を初開催　教師のやりがい伝える　大学３年生７０人参加

（市町村 2018-02-21付）

７０人が教員の職務や市の教育について理解を深めた

　札幌市教委は十五日、市内のちえりあで札幌市教師夢道場を開いた。大学三年生約七十人が参加。教師のやりがいや市の教育に関する講義を通して、教師への夢を膨らませた。

　この取組は、教員養成課程に在籍する大学三年生が教員の職務や市の教育について理解を深めるとともに、夢を膨らませ、新年度の公立学校教員採用候補者選考検査に向けて意欲をもって受検に臨むことが目的。本年度初めて実施した。

　はじめに、引地秀美学校教育部長が「教師を目指す人に期待すること」と題して講義。教師について、授業や行事など自身の経験を振り返り「自分のかかわりによって、子どもたちが笑顔になったとき、成長したときがやってよかったという瞬間の一つ」と話した。

　市の教育で大切にしていることとして、知・徳・体のバランスの取れた教育のほか、雪・環境・読書の札幌らしい特色ある学校教育を紹介。また、学校と家庭が一体となって子どもの学習習慣・運動習慣・生活習慣づくりを支えるための指針の「さっぽろっ子“学び”のススメ」についても説明した。

　また、〝しなやかな教師〟になるため、様々な経験をすることや、豊かな人間関係を構築することを求めたほか、「自分らしさを存分に発揮して、子どもたちとともに歩み、子どもの成長を全力で支え、心から喜ぶことのできる先生を目指してほしい」と呼びかけた。

　続いて、工藤真嗣研修担当課長が「札幌市の教員に求められるもの」と題して講義。市が求める教員像として「教育者として、強い使命感・倫理観と、子どもへの深い教育的愛情を、常にもち続けている教員」「教育の専門家として、実践的指導力や専門性の向上に、主体的に取り組む教員」「園・学校づくりを担う一員として、地域等とも連携・協働しながら、課題解決に取り組む教員」の三点を提示したほか、札幌市学校教育の重点についても説明した。

　このあと、本年度教員採用となった札幌市立二条小学校の遠藤彰悟教諭が「教師になって今、感じていること」と題して講義。学習発表会の成功など、教育活動の中で子どもの成長に立ち会える教師の魅力について語った。

　また、村岡美千世研修担当係長が「小学校教師の責任とやりがい」、岩渕浩憲研修担当係長が「中学校教師の責任とやりがい」と題してそれぞれ講義。校種別に分かれ、質疑応答も行った。

(市町村 2018-02-21付)