苫小牧市の３０年度予算案　新規にＣＳ導入推進盛る　教育費は３．３倍の４５．２億円

（市町村 2018-02-21付）

　【室蘭発】苫小牧市は十五日、三十年度予算案を発表した。一般会計の総額は、前年度当初比二・九％増の七百七十五億二千七百万円。このうち、教育費には二三六・三％増の四十五億二千三百万円を計上した。ウトナイ中の新築や北光小・啓北中改修などを盛り込んだことが大幅増の要因となっている。

◆ウトナイ中新設に２４．５億円を措置

　主な事業をみると、ウトナイ中新設に二十四億五千万円を措置。鉄筋コンクリート造三階五千八百七十四平方㍍の校舎を新設し、三十一年四月の開校を目指す。

　新規事業としては、沼ノ端交流センター整備に十億二千万円を計上した。児童センターやミーティングルームなど各種機能を備えた複合施設を整備する。このほか、コミュニティ・スクール（ＣＳ）導入推進も新規事業として盛り込み、学校・家庭・地域社会が連携した信頼される学校づくりを推進する。

　主な教育関連事業はつぎのとおり（金額単位・万円）。

▼総務費

▽コミュニティセンター施設等整備＝二〇〇―沼ノ端コミュニティセンター集会室排煙窓改修、のぞみコミュニティセンター自動ドア改修

▽こども国際交流事業＝三二五―国際的な視野をもった人材を育成する

▽国際少年アイスホッケー中学生交流事業＝一四九―アイスホッケーの盛んなカナダと交流し、友好親善を深めスポーツ振興を図る

▽氷上スポーツ育成事業＝三七七―幼児・小学一～三年生を対象に、氷上スポーツ人口の底辺拡大と子どもの体力向上を図る

▼民生費

▽ファミリー・サポート・センター事業＝九〇八―小学校修了前の子どものいる世帯を対象に、仕事と育児の両立や子育てを支援する

▽こども研修・交流事業＝三八三―姉妹都市との文化交流や親善

▽苫小牧子ども・子育て支援事業計画策定（新規）＝三一七―保育の量的拡充、家庭における養育支援の充実を図る

▽地域子育て支援事業＝二、四五六―地域において子育て支援拠点の設置を推進

▽みその・しみず保育園建替（新規）＝三、五六〇―新保育所整備

▽沼ノ端交流センター整備（新規）＝一〇二、〇〇〇―沼ノ端鉄北地区に児童センター等を設置

▼教育費

▽いじめ・不登校問題対策＝九〇―いじめ問題の根絶へ向けた取組の推進

▽｢心の教室｣推進事業＝四四七―心の教室相談員を各中学校へ配置

▽特別支援教育支援員設置事業＝四、四六〇―特別支援教育支援員の配置

▽スクールソーシャルワーカー（ＳＳＷ）活用事業＝八二九―いじめ、不登校等の問題を抱えている児童生徒や家庭を支援

▽学力向上推進事業＝三八四―先進地視察や実践的な研修講座の開設、家庭教育情報紙の作成など

▽統一学力検査事業＝五七三―小学四・五・六年生、中学一・二年生を対象に、国語と算数・数学の学力検査を行う

▽コミュニティ・スクール（ＣＳ）導入推進事業（新規）＝三五―勇払地区とともにＣＳ導入準備を進める

▽小学校校舎等改修＝八〇七―錦岡小、澄川小、植苗小中、樽前小、勇払小

▽植苗小中校舎屋根改修（新規）＝三、二三〇―経年劣化した屋根の改修

▽北光小校舎改築＝三六、七一六―校舎改築・大規模改造

▽緑小改築＝二、三七四―校舎・屋内運動場解体実施設計、外構実施設計

▽苫小牧東小・苫小牧東中改築＝六、三六二―改築実施設計、樹木伐採・整地

▽錦岡小校舎増築・改修＝一六九―増築・大規模改造

▽清水小屋内運動場改築（新規）＝三二七―屋内運動場改築

▽中学校校舎等改修＝一、六〇六―明倫中屋内運動場、勇払中改修

▽啓北中校舎・屋内体育館改築＝九一、六一一―校舎改築・大規模改造、屋内運動場改築

▽ウトナイ中新築＝二四二、五九五―校舎新築、屋内運動場新築、外構一期

▽特色ある小学校づくり・総合的な学習活用推進事業＝四八〇―国際理解、環境教育活動など特色ある学校づくりを進める

▽特色ある中学校づくり・総合的な学習活動推進事業＝三〇〇―国際理解、環境教育活動など特色ある学校づくりを進める

▽ミュージックキャンプ事業＝九八―小・中学生を対象に、子どもたちの豊かな感性を育み文化芸術への意識の高揚を図る

(市町村 2018-02-21付)