札幌市教委が１年次宿泊研修廃止　負担軽減へ１日日程に 別日で保護者対応研修など

（市町村 2018-03-13付）

　札幌市教委は三十年度、一泊二日の日程で実施していた初任段階における研修（一年次研修）の宿泊研修を一日日程で実施することとした。宿泊を伴わないことで教員の負担軽減を図るもの。研修では、野外炊事や野外観察など現地でしか行うことのできないことを実施する。また、別日に学級づくりや保護者対応などに関する研修も行う。

　市では、教員の大量退職・大量採用が続き、若手教員の指導力向上や、ミドルリーダーの育成が喫緊の課題となっている。このため、市教委では経験年数・校種に応じた研修の工夫改善および研修教員と所属校の負担軽減に向けた取組を実施している。

　初任段階における研修（一年次研修）では、地域の自然などにふれるとともに、地域の教育力を活用するなどして幅広い知識や体験を得ることを目的に一泊二日で宿泊研修を実施。しかし、研修後の勤務時間外に宿泊するなど教員の負担となっているほか、各学校では児童の宿泊学習に向けて初任者にＯＪＴを行うなど、準備を進めていることから、市教委では宿泊を伴う研修は必要ないと判断した。

　このため、三十年度から研修を一日日程で実施。研修では野外炊事や野外観察など現地でしかできないことを実施するほか、別日に学級づくりなどにかかわる研修を行うこととしている。

　また、市教委では、各種研修会の説明会の説明内容や参加対象者の精選などを進め、対象校の負担軽減を図っていくこととした。

◆説明会、打ち合わせ会を統合

　初任段階における研修については、これまで別々に実施していた説明会と拠点校方式にかかる打ち合わせ会を統合し、一本化する。併せて、管理職や拠点校指導教員、初任者を指導する各校の指導教員を参加対象としていたのを、管理職と拠点校指導教員のみとする。

　また、中堅教諭等資質向上研修と新規採用養護教諭研修の説明会についても、従来、参加対象者を管理職と実務担当者の二人としていたが、都合がつかない場合は校内から一人の参加でよいとするなど、負担軽減を図ることとした。

(市町村 2018-03-13付)