札幌市教委など オリパラ教育推進事業報告会開く 推進校の実践成果を共有 国際パラ委公認教材の研修も(市町村 2018-03-13付)
上野幌小と福住小の担当者がオリパラ教育推進事業の実践を報告
札幌市教委などは六日、市内WEST19でオリンピック・パラリンピック教育推進事業報告会兼パラリンピック教育研修会を開いた。市内小・中学校、特別支援学校の教職員二十六人が参加。オリパラ教育実践校の報告や国際パラリンピック委員会公認教材の『I’mPOSSIBLE』などの活用に向けた研修を通してオリパラ教育に関して理解を深めた。
市教委では、二十八年度から同事業を実施。オリパラの理念や価値について理解を深めるための教育の実践的研究を行い、研究成果や検証結果などについて普及・啓発することを目的としている。
報告会兼研修会は、本年度の研究推進校における実践研究がすべて終了することから、研究成果を共有するとともに、オリパラ教育に関する理解を深めることをねらった。
冒頭、教育課程担当課の岩田悟指導主事が同会の概要を説明。事業の研究推進校以外の学校の参加者もいることにふれ「次年度からの参考にしていただければ幸い」と話した。
続いて、札幌市立上野幌小学校の田川則紀教頭と、札幌市立福住小学校の石田愉良主幹教諭が事業の実践について報告。このうち、田川教頭は、同校では「オリンピアン・パラリンピアン等を講師に招いてスポーツ体験を行う学習」に取り組んだことを紹介した。スピードスケート選手として冬季五輪アルベールビル大会に出場した宮部保範氏から美香保体育館でスケートについて指導を受けたことや、有志の保護者に児童のスケート靴の着脱を手伝ってもらいながら学習を進めたことなどを説明した。
実践報告のあと、パラリンピック教育研修会を実施し、北海道ボッチャ協会の樋口幸治理事長がボッチャのルールを説明。二チームに分かれ、的となる白いボールに、チームのボールをいかに近づけるかを競うということなどを紹介した。
参加者は二手に分かれ、ボッチャを体験。樋口理事長が、的となるボールは動かすことができるため、様々な戦略があることを解説すると、参加者から驚きの声が上がった。
◆教材活用方法を学ぶ
このあと、I’mPOSSIBLE事務局の山本恵理氏が、国際パラリンピック委員会公認教材『I’mPOSSIBLE』の活用方法について説明。同教材のタイトルについて「少しの工夫で不可能だと思えたことも可能にできる」という思いが込められていることを紹介した。
また、教材は小学生高学年を対象に、四十五分間の授業四時間分を制作したことを説明。教師向けの授業用ガイドに、必要な情報や豆知識などがすべて書かれており「読むだけでパラリンピック博士になった気分で子どもたちに知識を伝えることができる」と話した。
パラリンピック教育の意義として、パラリンピックの知識を習得することで、子どもの認識・行動が変わることを挙げた。障がい者などに対して「どうしたら共通のゴールを目指していけるかを考えられるようになるのではないか」と述べた。
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市内の教職員26人がボッチャを体験した
(市町村 2018-03-13付)
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