紋別市の30年度市政執行方針 新たに部活動指導員配置 家庭学習支援塾を開設
(市町村 2018-03-14付)

紋別市市長宮川良一
紋別市・宮川良一市長

 【網走発】紋別市の宮川良一市長は、一日に開かれた第一回定例市議会で三十年度市政執行方針を説明した。教育関係では、中学生を対象とした「家庭学習支援塾」を新たに開設し、家庭学習の習慣を身に付ける取組を推進する方針を示した。また、渚滑小学校と渚滑中学校にタブレット学習環境を試験的に導入し、ICT教育環境の整備に向けた検証を開始するほか、教員の負担軽減と教育環境の充実に向け、部活動指導員やスクールサポートスタッフを配置することなどを示した。

 執行方針のうち、教育関連施策の概要はつぎのとおり。

▼義務教育

 学習サポーターによる通常授業の学習支援や放課後・長期休業期間における補充学習など、児童生徒の基礎学力の着実な定着に取り組むとともに、留守家庭児童園における学習支援体制の強化や中学生を対象とした家庭学習支援塾を新たに開設するなど、子どもたちが家庭学習の習慣を身に付け、自ら学び考える力を育めるよう、多種多様な取組を推進する。

 また、児童生徒や教員が利用しやすい学校図書館の環境を確保し、子どもたちの読解力の向上を図るため、図書の入れ替えや補充を集中的に行うとともに、学校図書館蔵書管理システムを新たに導入するなど、子どもたちが図書に親しめる環境づくりを進める。

 さらに、四月から特認校となる渚滑小と渚滑中において、タブレット学習環境を試験的に導入するなど、今後のICT教育環境の整備に向けて、その有効性や効率性を検証する。

 このほか、部活動指導体制の充実や、教職員が質の高い授業研究や教材準備に取り組めるよう、新たに部活動指導員やスクールサポートスタッフを配置するなど、教員の負担軽減と教育環境の充実に努める。

▼特別支援教育

 西紋地域の療育拠点である幼児療育センターの施設機能の向上を図るため、三十一年度の開設を目指し、旧広域紋別病院隣接地への移転建て替えを行うとともに、支援体制の強化に向けては、専門資格を有する職員の増員配置や、大学・療育病院などとの連携を強化し、療育アドバイザーの派遣を充実させるなど、子どもたちの心身の状況に配慮し、適切かつ効果的な療育指導を行うことのできる施設環境の確保と支援体制の質的向上に取り組む。

 また、療育アドバイザーや紋別養護学校などとの連携によって、市内小・中学校に配置している支援員に対し、効果的な支援方法を習得させるための研修機会を拡充するなど、児童生徒へのきめ細かな支援に努める。

▼高校支援

 少子化による高校入学者数の減少に伴い、管内の高校における学級数の見直しが関係機関において行われている中、紋別高校への入学者の確保は喫緊の課題である。

 昨年の紋別高は、部活動における地区大会や全道大会で活躍し、市民に大きな感動と元気をもたらし、今後一層の躍進に期待が膨らんでいる。

 地域を支える人材育成の場であり、本市にとってなくてはならない紋別高の特性を将来にわたって確保するため、引き続き、学力向上、部活動強化、通学・生活支援など、紋別高へ通学する生徒に対する多様な支援策に取り組み、地域の拠点校として、保護者や生徒に選ばれる魅力的な地元高校づくりを推進する。

▼生涯学習

 ことし五月、青年の家の後継施設である紋別生涯学習センターが運用開始となる。

 新たな施設は、これまでの青年の家にはなかった音楽練習室や調理実習室、工作室、星空観測スペース、ボルダリング施設などが新設されるほか、百人規模の大規模研修にも対応できる研修室や食堂、宿泊棟、入浴施設、体育館など、様々な研修ニーズに対応可能な施設機能を有しており、子どもたちの育成や各種団体のサークル活動、高齢者の生きがい活動など、多くの市民・団体の学習や研修の場として親しまれ、有効に活用されることを強く期待している。

▼芸術・文化

 国内最高峰の東京藝術大学をはじめとする著名な教授陣など、一流の音楽家によるオホーツク音楽セミナーを、さらに盛大なものに育てていくため、報道機関などとの連携によるPR活動を一層強化するなど、全国的な認知度の向上や受講生の拡大に向けた取組を推進する。

▼スポーツの推進

 北海道日本ハムファイターズや北海道コンサドーレ札幌との連携による一流のスポーツ指導を通じて、技術の向上を図ることはもとより、全国大会を目指すことをはじめ、より高い目標に向かって日々努力する精神力を育むなど、子どもたちの成長を支える。

(市町村 2018-03-14付)

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