比布町比布中で出前授業　新校舎の作業工程理解

（学校 2018-03-29付）

キャリア学習も兼ねて建設中の新校舎について学んだ

　【旭川発】比布町立比布中学校（田澤満校長）で十九日、新校舎を設計した㈱ドーコン（札幌、佐藤謙二社長）と施工を担当する㈱廣野組（旭川、中谷登社長）による出前授業が行われた。一・二年生の技術・家庭科の一環。生徒五十六人は建設中の新校舎の概要や作業工程などについて理解を深め、建設業のスケールの大きさを実感するとともに、今後の進路選択の参考としていた。

　授業は、技術・家庭科を担当する渡邊舞子教諭が二年生の学習「ものづくり」「住まいの安全」に現在建設中の新校舎を教材として役立てようと企画。一年生も参加することで、校舎への理解を深めるだけでなく次年度の学習を意識させるねらいもある。比布町教委を通じて両社に依頼し、快諾を得られたことから実現した。

　講師は、ドーコンの建築都市部主任技師の大槻政洋氏、同部技師の古池章規氏、道教委の家庭教育サポート企業等制度の協定を締結している廣野組建築事業部建築工事課長補佐の岩本暁久氏ら四人。

　はじめに渡邊教諭は「技術・家庭科の学習と新校舎建設のつながりを知ろう」と課題を提示。その上で、これまでの学習を振り返らせるとともに、学習で重視していたＰＤＣＡが新校舎建設にも生かされていることを伝えた。

　続いて、講師の大槻氏や岩本氏が校舎の設計から施工に至るまでの流れや、工事内容、作業工程などについて解説。説明を受けた生徒は、新校舎建設に必要な設計図が二百枚に及ぶことに驚いていた。

　このあと、渡邊教諭が生徒にクイズを出題。新校舎建設に約百社の企業から約一千人が携わっていることを紹介し、生徒は感嘆の声を上げていた。

　生徒の一人は「工事の様子を詳しく知ることができてよかった。たくさんの人が新校舎にかかわっていてすごいと思う。建設業のスケールの大きさが分かった」と振り返っていた。

　渡邊教諭は「こうしたチャンスは一度きり。校舎建設に携わる人たちがどんな仕事をしているか、キャリア学習の一つとして学びを深めてほしい」と期待を寄せていた。

(学校 2018-03-29付)