30年度地方教育行政功労者表彰 受賞者7人の功績概要(市町村 2018-10-12付)
本道における文部科学省の三十年度地方教育行政功労者表彰(文部科学大臣表彰)受賞者の功績概要はつぎのとおり(敬称略、役職は三十年八月一日現在)。
▼市町村教委関係
▽星崎隆雄(足寄町教委委員)=小規模校の将来の児童生徒数や学級数を推計し、適切な教育環境を整えるため、小・中学校の統合など学校規模の適正化に努めるとともに、統合後の快適な学習環境の整備やスクールバスの配置について尽力したほか、老朽化の進む足寄中学校校舎を地場産カラマツを使用した木造の校舎に建て替えるなど、教育環境の改善に力を入れた。
また、温水プール、サッカー場および足寄動物化石博物館を建設したほか、現在の図書室より大幅に敷地面積、蔵書数を増やした図書館をことし十一月に開館を予定するなど、学びの拠点づくりを進めた。
▽浜田友子(和寒町教委委員長)=閉校した町立小学校の有効活用のため、構造改革特別区域計画を申請し、札幌自由が丘学園三和高校の誘致を実現したほか、月に一度、保護者からの相談に委員が相談員として問題の解決を図る教育懇談日を開設するとともに、先進地域視察を積極的に行い、小・中学校の教諭および委員の教育事情先進地視察につなげるなど、町内の教育力向上・学習環境の改善に尽力した。
また、小・中学生の学力および体力の向上を図るために、規則正しい生活習慣の定着事業の実施や土曜日の教育活動の推進などに努めた。
▽吉元正信(北斗市教委元委員長)=三十五人を超える学級に加配教員、複式学級に補助教員を配置し、学力の底上げを図るとともに、支援を要する児童生徒のために学習支援員を配置し、一人ひとりを大切にする教育を推進したほか、二十九年度から三年計画で全校にタブレット端末を整備するなど、教育環境の整備に努めた。
また、より展示資料を見やすくした郷土資料館を開設し、積極的に特別展示を行ったほか、幼少時からの読書の習慣づけが重要として、ボランティアサークルを育成し、ボランティアによって読み聞かせを行う「おはなしひろば」を実施するなど、生涯学習の推進に努めた。
▽熊澤定男(新十津川町教委前委員)=学習指導要領の改訂による武道必修化に併せ、天井に奈良県十津川村産のひのき材、床に衝撃を吸収する剣道専用の床材を使用するなどした新十津川中学校武道場を建設し、授業や部活動の拠点となる体育施設の充実を図った。
また、生涯学習活動の活性化のため図書館の充実に力を注ぎ、読書履歴を記録し、履歴を増やすことで記念品などがもらえる読書通帳システムを導入し、利用者の読書意欲の向上および図書館の利用促進を図ったほか、三歳児検診時の絵本の読み聞かせや絵本の贈呈を実施するなど、読書活動の振興に尽力した。
▽小澤重(弟子屈町教委前委員)=小規模なへき地複式校複数が一ヵ所に集まり、みんなで学ぶ「集合学習」を進めたほか、町独自に学力テストを実施し、細かく分析を行うことで、個に応じた学習指導の実施につなげた。
また、公民館講座、町民大学生きがい講座および公民館と弟子屈高校との連携講座を実施するとともに、郷土資料収蔵庫や更科源蔵文学資料館を開設し、生涯学習の推進に努めたほか、児童生徒の文化・スポーツ活動にかかる全道大会等への参加旅費を助成する制度の創設・拡充を行うなど、文化・スポーツの振興に尽力した。
▽飯田洋司(訓子府町教委委員)=幼保連携型認定こども園の建設に当たり、木材を使用したぬくもりのある園舎にするなどの環境整備を行ったほか、町内小・中学校に臨時講師を配置し、児童生徒一人ひとりに応じた学びの定着を進めた。
また、地域で子どもを見守る「子ども110番の車」や「子ども安全パトロール」の仕組みを導入したほか、武蔵野美術大学と連携したアート・タウン・プロジェクト事業を実施し、大学生による作品の展示を行うなど住民の芸術への関心・興味を深める取組を推進してきた。
▽中村孝夫(広尾町教委委員)=町立中学校と道立広尾高校による地域連携型の中高一貫教育の導入に尽力するとともに、小・中学校を対象とした文部科学省の学力向上実践研究推進事業の実施や北海道大学大学院との連携によって中学校授業の充実を図るなど、児童生徒の学力向上に向けた施策に取り組んだほか、未就学児を対象とした英会話教室の開講や中高生海外派遣事業を継続して行い、国際人としての認識などを深める機会の充実を図った。
また、平成八年から町発祥のスポーツ「アイスストッカー」の全道大会を開催するなど、スポーツの振興に力を注いだ。
(市町村 2018-10-12付)
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