算数にーごープロジェクト　札幌市教委が研修会を開催　さらなる充実へ改善例共有

（市町村 2018-10-11付）

９０人が授業公開や研修に臨んだ

　札幌市教委は五日、札幌市立山鼻小学校（礒島年成校長）で算数にーごープロジェクト事業にかかる公開授業および研修会を行った。関係者約九十人が参加。事業の充実に向けて、公開授業のほか、工夫・改善事例の説明、各学校の取組に関する情報共有などを行った。

　事業は、小学校五・六年生を対象に二十五人程度の少人数指導を進めるなど、個に応じた指導を充実させることで算数学習への意欲や論理的思考力を高めていくもの。

　また、少人数指導を進める上でのカリキュラムの在り方を検討し、具体案を作成するカリキュラム作成委員会を設置している。

　研修会では、札幌市立八軒西小学校の西村貴史教頭があいさつ。

　本年度から小学校全校で事業を行っていることにふれ「さっぽろっ子を育むため、素晴らしい実践が全市に広がれば」と話した。

　また、会場校の礒島校長があいさつし、「研修会を通して、あすからの実践に生かしてほしい」と呼びかけた。

　続いて、札幌市立新発寒小学校の佐藤貴幸教諭が自校の算数にーごープロジェクトについて説明。資料づくりや振り返り、評価、カリキュラムの活用などについて紹介した。

　また、札幌市立緑丘小学校担当非常勤講師の宿田淳氏と南区・豊平区専任講師の熊谷敏夫氏が各区の非常勤講師を対象とした研修会について報告した。

　宿田氏は、アンケート結果などから事業の成果を分析。「少人数なので発表しやすい、ほかの学級の子の意見が聞けるのが楽しいという声があった」などと述べた。

　改善点については「混合グループなので、これまでの学級経営が生かされない」などと説明した。

　熊谷氏は、研修会で話題になったこととして、カリキュラムの使い方について「子どもに意欲、論理的思考力を育てる視点での使い方の工夫、検討が必要」などの声が上がっていることを紹介した。

　このあと、グループに分かれ、各学校の算数にーごープロジェクトの取組内容などを情報共有した。

(市町村 2018-10-11付)