岩内第二中で小中一貫教育公開研究会　目指す子ども像を共有　岩内西小６年生と交流学習

（市町村 2018-11-29付）

　【倶知安発】二十九年度から道教委の小中一貫教育支援事業の指定を受け研究を進める岩内町は十一月上旬、指定校の町立岩内第二中学校（籔智樹校長）で、小中一貫教育公開研究会を開いた。町内の教職員七十八人が参加。中学校に登校した町立岩内西小学校（今村敏之校長）六年生の交流学習や乗り入れ授業を参観した。

　岩内西小と岩内第二中では、小・中学校九年間の系統性を生かした教育課程の編成・実施による学力向上、小・中学校が目指す児童生徒像を共有することによる一貫性のある指導、中一ギャップの緩和をねらいとして事業に取り組んでいる。

　具体的な研究内容は、①学習過程や生活・学習規律の統一②小・中合同研修会の開催③系統性を生かした指導計画の活用④六年生への乗り入れ授業の実施⑤六年生の中学登校日―の五点。

　公開研究会は、本年度二回目となる中学校登校日に開催。中学校入学に向けた小中一貫教育の取組として特別活動・音楽の交流学習、算数と英語の乗り入れ授業を公開した。

◆音楽・第二中の校歌を学ぶ公開

　このうち、音楽では岩内第二中の矢崎勝徳教諭と岩内西小の涌井大輔教諭が「岩内第二中学校の校歌を学ぶ～校歌の学習を通して六年生を岩内二中の仲間として迎える」をテーマに歌唱を指導した。

　はじめに、中学生が声出しと合唱を披露。合唱を聴いた小学生たちは「すごくきれいな歌声」などと感想を口にした。

　中学生と小学生交互の声出し、中学生の校歌範唱に続き、三グループに分かれて練習。小学生は、中学生から「口を大きく開けて」「自信をもつことが大事」「元気よく」などの助言を受け、真剣な表情で取り組んだ。

　その後、グループごとの校歌斉唱、全体斉唱で交流。当初は戸惑い気味だった小学生も見事に歌い上げた。

　終了後、小学生からは「中学生が優しく教えてくれたので、楽しく校歌を歌えた」、中学生からは「小学生がしっかり覚えようとしてくれたのはうれしかった」などの声が上がった。

　矢崎教諭は「みんなの入学を待っている。入学式では“チーム二中”の一員として校歌を初日から歌ってほしい」と話した。

(市町村 2018-11-29付)