別海町31年度教育行政執行方針 子ども未来議会開催 各学校区で本格的にCS
(市町村 2019-03-13付)

別海町教委伊藤多加志
別海町教委・伊藤多加志教育長

 【根室発】別海町教委の伊藤多加志教育長は七日の町議会定例会で三十一年度教育行政執行方針を説明した。十三年に行ったべつかい町子ども未来議会を、三十一年度から三年間で小学生・中学生・高校生を対象に順次開催。各学校区における別海型コミュニティ・スクールの本格実施も目指していく。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼すべての世代が学べる社会教育の推進

 公民館では、若い母親たちが安心して子育てできるよう、学び合いの機会を提供する乳幼児母親家庭教育学級(すくすく学級)や、小学校では学ぶことのできない特色ある体験的学習活動を行うアドベンチャースクール、子ども体験塾、チャレンジスクール、さらには高齢者が社会的活動に参加する意欲や生きがいを高めるための学習・交流の場である平成寿大学など、幅広い世代の学習ニーズに対応できる学習機会を引続き提供し、人と人とのつながりを大切にする地域コミュニティの形成に努める。

 図書館については、ブックスタート事業の継続および乳幼児と保護者が利用しやすい環境整備に取り組むほか、学校との連携によって学校図書室の環境改善を図り、授業で使用する資料貸出しやブックトークなども実施する。

 また、移動図書館車の運行や上西春別中学校に設置した地域開放型図書室の充実にも努め、読書率の向上を図る。

 本町の生涯学習の拠点であり、人づくり・まちづくりの中核となる生涯学習センターについては、三十四年度の供用開始に向けて、施設の運用や事業の具体化について準備を進める。

 今後も社会教育施設を拠点に、団体活動の支援を進めるとともに、その活動の良い影響が地域や学校により伝わるよう、学校応援ボランティアリストの充実など、地域と学校が一体となる取組を進める。

 魅力と活力のある地域づくりには、町民と行政が一体となって地域をつくり、未来へつないでいくことが重要である。

 子どもたちが将来の担い手としての資質を高めるため、子どもたち自身が自分の住む地域やまちに興味や関心をもち、町政に参画する第一歩となる場としてべつかい町子ども未来議会を、三十一年度以降、小学生・中学生・高校生を対象に順次開催する。

▼生き抜く力を育む学校教育の充実

 「地域の子どもは地域が育てる」を合言葉に、地域住民が学校運営や必要な支援について話合い、協働を進めるコミュニティ・スクールを町内すべての学校区で試行を含め実施している。

 三十一年度からは上春別学校区に、二年間の試行期間が終った野付、中西別、上西春別学校区を加えた四学校区で本格実施となる。

 今後も、試行期間の最終年を迎える上風連、中央、中春別、西春別学校区を含めた全学校区で地域で目指す子ども像を土台にして、より保幼小中連携の強化を図り、地域の特色を生かした別海型コミュニティ・スクールを推進していく。

 本町の独自事業である生き抜く力アッププロジェクト事業では、子どもたちの学力向上に向け、町子どもの読書活動推進計画に基づき、図書館司書と連携した魅力ある学校図書館づくり、多読の取組による読書活動の推進、教育に新聞を活用するNIE活動を積極的に進めている。今後も、学びの土台となる読解力等の向上に努める。

 また、子どもたちの学力向上には、日常の授業力をはじめとした教師力の向上が不可欠である。秋田県横手市などの先進地を参考に別海型授業スタイルを構築し、全教員が授業改善に取り組む。

 さらに、グローバル化をはじめとした将来を生き抜く力の一つとして外国語指導助手である外国人のALTを増員し、外国語の充実と強化を推進する。

 三十年度工事に着手した学校給食センターは、工事完了を迎える。三十二年度の運用開始に向け、各学校等と連携した食育の場としての活用など事業の具体化について検討を進める。

(市町村 2019-03-13付)

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