標津町31年度教育行政執行方針 論理的に考える力を 学校施設の長寿命化計画策定(市町村 2019-03-13付)
標津町教委・山﨑佳教育長
【根室発】標津町教委の山﨑佳教育長は、七日の町議会定例会で三十一年度教育行政執行方針を説明した。電子メディアに関する家庭のルールを徹底するほか、学校ではプログラミングを体験しながら物事を論理的に考える力を育成する学習活動を推進。学校施設の長寿命化計画を策定する。
義務教育に関する執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学力向上
学校が主体的・組織的に授業改善に取り組み、また学校と家庭、地域が連携した望ましい生活習慣を確立するため、授業環境や研修、連携機会の整備・充実などに努めていく。
▼語い力・読解力の向上
読書活動に一層取り組むことで、多くの言語にふれ、語いを豊かにし、多様な視点や論理的な思考力を身に付けることにつなげるため、各園小中、図書館と連携の上で児童生徒の読書への関心を高める取組などを図っていく。
▼ふるさと教育・キャリア教育・中学生交流
「社会に開かれた教育課程」を実践する中で、コミュニティ・スクールの取組とも連携させながら、体験活動などを充実していきたい。
なお、昨年初めて実施した長野県生坂村との中学生交流は、未来を担う中学生が、他の地域の産業や文化を体験する貴重な機会となることから、三十一年度においてもキャリア教育の一環として相互の交流を図っていく。
▼道徳教育
答えを求めるだけではなく、課題に対して道徳的に向き合い、考え、議論する授業づくりのほか、数値での評価ではなく、一定期間の学習面の成長を見取り、児童生徒が自分を振り返り、道徳性にかかわる成長を実感できるよう、認め励ますといった対応が必要となる。
このことから、教員がどの場面においても共通した指導ができるよう徹底するとともに、様々な体験を通して基本的な倫理観や規範意識、思いやりの心などの豊かな人間性を育んでいきたいと考えている。
▼メディア対策・プログラミング教育
学校や家庭、地域、関係機関との連携のもと、電子メディア使用のリスクを啓発するほか、家庭でのルールを徹底するよう喚起していきたいと考えている。
また、コンピュータなどの情報機器を適切、効果的に活用していく力を身に付けることは、将来どの職業に就くとしても極めて重要なこととなっている。
学習指導要領の改訂によって、小学校においてもプログラミング教育が導入されることとなったが、コンピューターの基本的な操作を習得するための学習活動や、プログラミングを体験しながら物事を論理的に考える力を育成する学習活動が計画的に実践されるよう支援していく。
▼健康、体力・運動
体育の授業改善によって、目標の明確な提示や振り返る活動の工夫、できる喜びを実感する取組を実践するほか、学校教育と社会体育の連携によって、体力・運動能力の向上を図っていく。
また、体力づくりと合わせて、食育等の指導を通して健康な体づくりを推進していく。
▼園小中一貫教育
子どもの発達段階に応じた指導や学習環境の安定を図るため小中一貫教育が推進されており、本町でも標津地区と川北地区において、こども園での三年間の幼児教育を含めた十二年間の学びを意識した園小中一貫教育の取組を実践している。
このことで、幼児期からの学習規律の徹底や小中学校入学時の環境の変化に円滑な対応が図られてきたが、今後も外国語や道徳の指導、電子メディア対策などにおいて一層の連携が必要となる。
園小中の縦の連携を強化するとともに、合わせて小学校二校、中学校二校の同校種間の横の連携を図ることによって、成果の共有や課題の改善につなげていきたい。
▼教育環境の整備
学校施設の維持管理や更新などを適切に実施するため、三十一年度において長寿命化計画を策定する。
(市町村 2019-03-13付)
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