公立学校事務長会理事研究協議会　事務改善へ関係者と協議　開会あいさつで阿部会長

（関係団体 2019-05-07付）

阿部雅一会長

　道公立学校事務長会は４月２５日、ホテルライフォート札幌で平成３０年度第３回理事研究協議会を開いた。本年度の総会に提案する事業計画案などを協議した。開会あいさつに立った阿部雅一会長は、道立学校の事務改善にふれ、より実効性のある業務の効率化・省力化が推進されるよう、学校現場の声を伝えていく必要性を指摘。「今後も、文教施策の要望などで高校長協会、特別支援学校長会、教頭・副校長会などと連携を図るとともに、関係課と意見交換しながらさらなる改善を進めたい」と述べた。

　理事研には、本部・支部役員２５人が出席。事業計画案や役員改選案など、２０日に開く第４４回総会に提案する議案について協議した。

　阿部会長のあいさつ概要はつぎのとおり。

▼本年度４月当初人事

　道立学校における新任事務長は２２人で、事務主任からの昇任者は１０人、支援室主査も含む事務局職員が１２人となっている。

　また、平成２８年度から導入された事務長への再任用で１８人が発令となっている。

　事務主任の未配については規模の大きな学校においても生じ、事務室運営にとって大きな課題となっている。

▼就学支援金にかかる事務

　前年度まで高校教育課と協議し、石狩管内の高校５校に２０ヵ月分の賃金措置をいただいていたが、本年度は国からの補助金が大幅に削減されたため、予算措置がされなかった。

　また、生徒などが行うオンライン申請が来年４月から実施されることに伴い、本年度は従来の紙による申請とともに添付書類として課税証明書のほかに、マイナンバーカードの写しの提出が求められている。

　保護者への説明と理解を求めるなど事務作業の負担がさらに増えている。

　事務長からは来年４月からオンライン申請が確実に実施され、学校現場での事務作業が軽減されることを強く要望する。

▼人材育成

　事務長昇任希望者の不足と事務主任未配置校の増加と厳しい状況が続いており、人材育成については喫緊の課題として取り組まなければならない。

　次年度は、学校経験の少ない新任事務長の異動後の苦労や困難を解消するための具体的な方策として、事務長として把握すべき情報やスケジュールなどを集約・整理した『学校事務情報』や『日常事務の手引き』の作成に向けての調査研究を推進する。

　さらに、支部単位で計画された人材育成に関する研修会に対しての旅費等の補助についても検討している。部下職員の資質向上を図っていくことも含めて、より具体的な取組を推進する。

▼事務改善

　前年度、働き方改革グループに対して、事務省力化の観点からの改善要望事項を伝え、各種様式の改正が行われた。

　また、教育局の判断で柔軟に対応することができる改善項目について、教育局と学校の協議によって検討するモデル会議が上川教育局と日高教育局において実施された。

　しかし、依然として事務改善ができる項目がまだまだ残されている。

　今後も引き続き、より実効性のある業務の効率化・省力化が推進されるよう、学校現場の声を伝えていかなければならないと実感している。

　管理職である我々は、道の施策をいかに良い方法で実現していくかを考えなければならない。

　今後も、文教施策の要望などで高校長協会、特別支援学校長会、教頭・副校長会などと連携を図るとともに、関係課と意見交換しながらさらなる改善を進めたい。

(関係団体 2019-05-07付)