ウイルス感染拡大受け道教委要請　全小・中で休校へ　４日まで　衛生管理を確保

（コロナウイルス関連 2020-02-27付）

　新型コロナウイルスの児童生徒や教育関係者への感染が拡大する中、道教委はきょう２７日から３月４日まで、全小・中学校で一律に休校とするよう各市町村教委に要請した。２６日の道議会文教委員会で平野正明教育部長は「児童生徒等の感染予防、体力の保持・回復や学校における衛生管理の確保に向け、万全を期していく」と述べた。

　鈴木直道知事は２５日の感染症危機管理対策本部会議で、新型コロナウイルスの拡大防止に向け、全学校で一律に休校を要請する考えを表明した。

　２６日の道議会文教委員会で平野教育部長は、檜垣尚子委員（自民党・道民会議）の質問に対し、知事からの要請に応え、各市町村教委に道内すべての小・中学校に２７日からの休校について要請する考えを表明。「児童生徒等の感染予防、体力の保持・回復や学校における衛生管理の確保に向け、万全を期していく」と述べた。

　道教委は同日、児童生徒や教職員の感染の有無にかかわらず、２７日から３月４日まで、全小・中学校で一律に休校とするよう各市町村教委に要請した。

◆特別会場設置等で受験生に対応を　休校中の江別市立中

　２６日の道議会文教委員会では、新型コロナウイルスに伴い休校措置となった江別市内の中学校における入学者選別の対応について質疑が行われた。

　江別市内の中学校では、３月６日まで休校となり、多くの受験者が健康観察などを行うこととなっている。

　赤間幸人学校教育局長は、受験のために交通機関を利用して移動するなど生徒に負担を強いることが考えられるとし「必要に応じて、中学校等を特別受験会場として設置するなど、受験者が安心して受験に望めるよう対応していく」と述べた。

　檜垣尚子委員（自民党・道民会議）の質問に答えた。

◆参加人数の縮小や祝辞割愛など示す　卒業式対応で道教委

　道教委は２５日付で「新型コロナウイルス感染症の対策にかかる卒業式の対応について」を各教育局長、道立学校長、札幌市以外の市町村教委教育長に発出した。予行練習の取りやめ、参加人数の縮小、祝辞の割愛など感染リスク減少のための式の時間短縮の参考例を示し、適切な対応を求めた。

　保護者に対しては、出席人数を極力抑えることや、風邪などの症状がある人には出席を遠慮してもらうことなどを挙げている。

　式典会場では、いす同士の空間確保や保護者を別会場にするなどの対応を検討することや、式次第の精選、卒業式全体の時間短縮に努めることなどを例示した。

◆出停や健康管理徹底要請を通知　２５日付で道教委

　道教委は２５日付で「新型コロナウイルス感染症の対策にかかる学校の対応について」を各教育局長、道立学校長、札幌市以外の市町村教委教育長に発出した。

新型コロナウイルスに罹患した児童生徒をはじめ、濃厚接触者として特定された場合などは出席停止とすること、健康観察チェックシートによって児童生徒と教員の健康管理を徹底することなどを示している。

(コロナウイルス関連 2020-02-27付)