新型ウイルス関連で札幌市教委が各種通知
(コロナウイルス関連 2020-02-27付)

◆児童ら感染の場合原則14日間休校に 臨時休業等の扱い

 札幌市教委は25日、新型コロナウイルス感染症にかかる臨時休業などの取扱いについて通知した。幼児児童生徒、教職員(常時勤務者)が新型コロナウイルス感染症にかかった場合、原則14日間の休校措置を取ることとした。また、臨時休業中は保護者に児童生徒などの健康観察を依頼するよう求めている。

 通知によると、臨時休業の取扱いとして、幼児児童生徒、教職員(常時勤務)が新型コロナウイルス感染症にかかった場合、原則14日間の休校措置を取ることとした。また、幼児児童生徒、教職員(常時勤務)以外が発症した場合は、業務内容や行動履歴などの情報から、個別に措置の必要性を判断することとしている。

 臨時休業に当たっては、あらかじめ保健給食課保健係と協議するほか、臨時休業中は、委託業者が学校内を消毒するため、各園長・校長は保健給食課と協議の上、日程を調整することとしている。

 臨時休業決定時には、当該園・学校から健康観察の実施を保護者に依頼。健康観察記録表などを保護者あてに配布する。

 臨時休業中は、保護者が児童生徒などの健康観察を行う。

 臨時休業終了日の前日には、園・学校が保護者に児童生徒などの健康状態を電話やメールなどで確認。体調不良の場合、無理に出席させないようにする。

 また、臨時休業終了後は、園・学校で健康観察記録表を回収。

 「健康観察記録表の内容確認の結果、新型コロナウイルス感染症の症状が認められるが、救急安心センターさっぽろへの相談または医療機関の受診が確認できない場合」「臨時休業終了3日前から発熱などの風邪症状が現れ、これから救急安心センターさっぽろへの相談または医療機関の受診が望まれる場合」の2点のいずれかが確認された場合、保護者に対して園長・校長から救急安心センターさっぽろへの相談または医療機関の受診を依頼することとしている。

 また、新型コロナウイルス感染症の疑いや診断があったとの連絡を園・学校を受けた場合、園・学校は連絡内容から児童生徒状況報告票を作成し、保健給食課保健係に報告することとしている。

◆在校生は不参加 状況により変化も 卒業式の対応

 札幌市教委は25日、通知「新型コロナウイルス感染症の対策に係る卒業式の対応について」を市立園・学校に発出した。卒業式にかかる予行を取りやめるほか、式典当日における在校生の参加を取りやめるなど、規模の縮小について示したもの。なお、今後の感染の状況によっては対応が変化する可能性もあるとしている。

 厚生労働省は20日、「イベントの開催に関する国民の皆様へのメッセージ」を発出。「屋内などでお互いの距離が十分に取れない状況で一定時間いることが感染のリスクを高めるとされている」としていることから、市教委はPTA役員や学校評議員等との話し合いを踏まえながら、通知に沿った対応を求めた。

 通知によると、①卒業式にかかる予行を取りやめ、卒業式当日にのみ実施する②卒業式当日の在校生による式典への参加を取りやめる③卒業生およびその保護者に対して、風邪等の症状がある場合については出席を遠慮するよう要請する。必要な場合は、出席人数を極力抑えるよう依頼する④会場については、いすの間隔を空けスペースを確保した上で、保護者を別室にして、校内放送で中継を放映するなどの対応を検討する⑤祝辞の割愛など式次第の内容を精選するとともに、卒業証書授与の方法を工夫するなど、卒業式全体の時間短縮に努める―など5項目が示されている。

 また、今後は感染の状況によって対応が変更される場合もあるとしている。

◆児童らの他校通級3月13日まで中止 健康観察に留意を

 札幌市教委は25日、通知「新型コロナウイルス感染症の対策に係る通級による指導等の対応について」を発出した。他校通級の児童生徒について指導を中止するもの。自校通級の児童生徒については当該校が臨時休校でない限り、指導を可能とするとしている。

 市教委は、同日発出した通知「新型コロナウイルス感染症に係る臨時休業等の取扱いについて」を踏まえ、感染拡大防止のため、通級による指導についても対応を決めた。

 内容をみると、通級設置校の自校通級の児童生徒については児童生徒の健康観察に十分に留意し、指導を可能とするが、他校通級の児童生徒においては設置校までの移動等を伴うことなどから、感染予防等をかんがみ、3月13日までの期間、指導を中止する。

 なお、幼児の継続した教育相談についても準ずるとし、再開については3月13日の時点で可否を判断する。

(コロナウイルス関連 2020-02-27付)

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