小樽市2年度教育行政執行方針 小学高学年で教科担任制 山の手小など3校にCS
(市町村 2020-03-06付)

小樽市・林秀樹教育長
小樽市教委・林秀樹教育長

 【小樽発】小樽市教委の林秀樹教育長は令和2年度教育行政執行方針で、小学校高学年における教科担任制を導入する実践校を指定する考えを示した。また、山の手小学校、奥沢小学校、朝里中学校の3校をコミュニティ・スクール導入校に指定し、地域住民との連携・協働による学校づくりを進めていくとした。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼未来を創る力の育成

 中学校に配置された加配教員等を活用して小学校高学年における教科担任制を導入する実践校を指定し、義務教育9年間を見通した教育課程の編成や指導方法の工夫改善、中1ギャップの解消等に向けた包括的な学校改善を進める。

 専科教員や授業改善推進チームの配置による主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を一層進めるとともに、音読の推進やICT機器の効果的な活用、標準学力調査の実施など、各種施策を通して確かな学力の育成を図る。

 通常学級において発達障がいなどによって、困り感のある児童生徒への声かけや作業補助などの学習支援を行う特別支援教育支援員を全校に配置する。

 小・中学校5校を英語教育推進校に指定し、英語教育特別研修講座の開催等を通して実践の成果を広げるとともに、国際理解教育の充実を図る。

 科学や自然に対する興味・関心を高めるため、小学校1校を理科教育実践校に指定し、研修講座での公開授業等を通して指導力の向上を図る。

 児童の情報活用能力の育成を図るため、全小学校の図書館に新聞を配備するとともに、小学校1校を新聞活用実践校に指定し、公開授業を開催するなど、新聞を効果的に活用した授業力の向上を図る。

 小学校1校をプログラミング教育実践研究校に指定し、プログラミング体験を目的とした研修講座の開催等を通して、児童生徒の論理的思考力の育成を図る。

▼豊かな心の育成

 考え、議論する道徳の授業の在り方について研修を深めるため、小学校1校を道徳教育推進校に指定し、研修講座での公開授業等を通して指導力の向上を図る。

 市内に6人配置している学校司書を1人増員し、学校図書館の環境整備や貸出・返却業務を充実することによって、児童生徒の読書習慣の確立に努める。

 いじめや不登校などの未然防止や、早期対応に向けた取組の充実を図るため、スクールカウンセラーを1人増員し、全小学校で定期的にカウンセリングができるよう体制を整備する。

▼健やかな体の育成

 体育専科教員を配置する小学校1校を体力向上実践校に指定し、研修講座の開催等を通して、先進的な体育科の指導方法を広く市内の教員に還元する。また、小・中学校体力向上検討委員会において、児童生徒の望ましい生活習慣等に関する指導資料を作成する。

▼家庭・地域との連携・協働の推進

 山の手小・奥沢小および朝里中の3校を新たにコミュニティ・スクール導入校として指定し、地域住民との連携・協働による学校づくりを進める。

▼学びと育ちをつなぐ学校づくりの実現

 義務教育9年間における教育課程の編成や小・中学校間での授業交流等を実施する小中一貫教育推進地区を6地区に拡充するとともに、研修講座の開催等を通して取組の成果を還元するなど、全中学校区単位で小中一貫教育の充実を図る。

 学校施設の整備については、国の教育情報化推進事業を活用し、高速通信ネットワーク環境を全校に整備するとともに、児童生徒1人1台の学習用端末の整備を計画的に推進するなど、教育環境の整備・充実に努める。

 部活動指導員の配置を6校から8校に拡充することに加え、スクールカウンセラーの全校派遣、学校司書の増員および特別支援教育支援員の全校配置などの人的支援を行うとともに、学校における夜間や休日の対応として留守番電話機能を導入するなど、教職員の働き方改革を推進していく。

(市町村 2020-03-06付)

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