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臨時休業中の分散登校　初回は予防知識など指導　学校規模踏まえ実施検討を　道教委
（コロナウイルス関連 2020-03-11付）

　道教委は９日、人数を限定して児童生徒が登校する分散登校の取扱いをまとめ、同日付で各市町村教委教育長に通知した。新型コロナウイルス感染症防止のための休業期間の長期化を踏まえた措置。感染症予防の知識や実践方法を指導すること、児童生徒間のスペースを２㍍以上確保することなど、実施方法や内容について記載。学校規模や通学の状況を踏まえ検討するよう求めた。

　分散登校は、休業期間における児童生徒の健康状態や学習状況を把握・指導し、新学期に向けた生活リズムを整えることを目的に実施するもの。学校規模に応じ、学年・学級・地区単位で分散型の登校日を設ける。

　９日に道教委が示した実施概要では、出席日数として取り扱わないこと、体育館や地区の会館などの公共施設も活用できることなど、分散登校の実施方法や内容を記載。

　家庭学習のアドバイスや学習課題の提供、児童生徒の生活リズムや健康状態の把握、教育相談窓口の周知などを行い、実施初回は感染症予防の知識や実践方法を指導するとした。

　当面、週に１回６０分程度で実施するとし、マスクのない場合は児童生徒の間隔を左右２㍍程度確保することなど、感染予防対策について記載。時間割の例も挙げ、学年別に体育館で実施する場合、学年混合で地区共通の公共施設を利用して実施する場合のイメージを示した。

　分散登校について道・道教委は、９日付で鈴木直道知事と佐藤嘉大教育長の連名による保護者向けメッセージを発出。今後、各市町村教委から示す方針について理解と協力を求めた。

　道教委によると、９日時点で分散登校を実施予定の市町村は夕張市、恵庭市など１１管内２７市町村となっており、一部ですでに実施済み。児童生徒数や集合場所となる体育館の大きさなど、学校の状況に応じて実施形態は様々となることが予想される。

　午前・午後に分けて１・２年生の分散登校を実施したある中学校では、時間差で下校させるなど、生徒間の間隔を確保。限られた日数で実施できるよう、プレゼンテーションソフトで簡潔な説明資料を作成するなどの工夫を行ったという。

　児童数の多い石狩管内のある小学校では、５日間にわたって第１回の分散登校を計画。スクールバス内が混雑しないようバスの増便も検討している。

◆高校

　道教委は９日付で、通知「分散登校における高校の取扱いについて」を各教育局長、道立高校長、市町村教委教育長などに発出した。

　生徒の通学が広範囲にわたることなどから、別途通知するまで分散登校を実施せず、メール送信や個別対応によって指導する方針を通知。

　メールによる学習指導や進路指導を実施するほか、校長メッセージによる感染予防の留意事項の周知を求めた。