乙部町２年度教育行政執行方針　乙部中に学校運営協新設　プログラミング教育を充実

（市町村 2020-03-19付）

乙部町教委・杉江英樹教育長

　【函館発】乙部町教委の杉江英樹教育長は令和２年度教育行政執行方針において、４月から乙部中学校に学校運営協議会を新設するほか、プログラミング教育の充実に向けたＩＣＴ環境の整備や教職員の研修を進めていく考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼育てたい学力の明確化

　新学習指導要領に示された内容が確かな学力として定着するように、小・中学校における組織的な授業改善を継続するとともに、学力調査結果の分析を活用して、子ども一人ひとりの状況に対応した指導方法の工夫を進めていく。

▼学校間の連携

　義務教育９年間の学びと育ちを継続的に指導・支援できるよう、小小・小中学校の連携した取組を推進するほか、各教科の系統性を整理し、児童生徒の発達段階に即した学習指導を展開していく。

▼言語能力を育成する読書活動の推進

　学んだことを整理し、周囲に向けて表現していく言語能力は、読書活動との関連性が報告されていることから、蔵書配置の工夫や本への興味・関心を高める環境を整備するなど、小・中学校における読書活動の支援と充実を推進する。

▼道徳教育の充実

　児童生徒の実態や学校課題に応じて、自他の生命や人権を尊重する心、規範意識や公徳心、自然を愛する心などの道徳的指導事項の重点化を図るとともに、自分の考えをしっかりともって自立できるよう「特別の教科　道徳」を含むすべての教育活動において組織的・計画的に指導していく。

▼生徒指導の充実

　日常的な生活相談や行動観察、様々な調査結果の分析などを通して、事態が深刻化・複雑化する前に対応する生徒指導に努める。

▼学校運営協議会の活動支援

　乙部中学校では、学校運営協議会が２年４月から活動を開始する。中学校および地域の実情を参加者間で協議し、地域の学校としての取組を支援していく。

▼ふるさと・キャリア教育

　町が有する豊かな自然、多様な産業、特色ある教育・文化施設など、地域の教育力を最大限に生かし、児童生徒にふるさと乙部を大切に思う心を育む、ふるさと教育を推進していく。

▼個のニーズに対応する教育支援体制の充実

　小・中学校における特別支援学級の在籍児童生徒数や、通常学級に在籍する個別の支援を要する児童生徒数は増えている。適切な指導・支援を進めていくために学校・家庭・関係機関が連携して、一人ひとりの実態に応じた教育支援を継続していく。

▼英語教育

　２年度から小学校５・６年生の英語が教科として、３・４年生に外国語活動が導入されることから、外国語指導助手を積極的・効率的に活用し、コミュニケーション能力を高めていく。

▼防災および安全に関する教育

　『町防災ハンドブック』などを活用した義務教育９年間の防災教育を通して、自らの力で状況に応じた判断や行動をとり、危機を回避する力を身に付けるとともに、高い防災意識を持たせるよう努める。

▼教職員の働き方改革

　文部科学省が示した指針に基づき、小・中学校の実情を把握しながら教職員が心身共に健康で業務を推進できる環境整備を進める。

　教職員の勤務時間を客観的に把握するとともに、健康管理の充実と教職員が児童生徒と向き合える時間を確保し、教育活動に専念できる環境の整備に努める。

▼ＩＣＴ（情報通信技術）環境の整備

　２年度から小学校でプログラミング教育が開始されるに当たり、教員の研修と併せてＩＣＴ環境の整備に努める。

(市町村 2020-03-19付)