高校で時差通学実施　道教委　登校時刻１時間程度遅延　通勤と重ならないよう配慮

（コロナウイルス関連 2020-04-06付）

　道教委は、生徒の通学時における新型コロナウイルス感染拡大のリスクを減らすため、道内の高校生を対象に時差通学を実施する。２日の第２回道新型コロナウイルス感染症対策本部会議で佐藤嘉大教育長が表明し、３日付で各教育局長、道立高校長などに通知。公共交通機関等を利用する高校生の登校時刻と一般の人の通勤時刻が重なる場合、登校時刻を１時間程度遅らせることや、下校時刻が退勤時刻と重ならないよう配慮することなどを求めた。

　時差通学は、生徒の通学時における新型コロナウイルス感染拡大のリスクを減らすために実施するもの。２日の第２回道新型コロナウイルス感染症対策本部会議で、佐藤教育長が明らかにした。

　３日に発出した通知では、「換気が悪い密閉空間」「人が密集している」「近距離での会話や発声が行われる」の３つの条件が同時に重なる場合を避ける必要性を指摘。公共交通機関等を利用する高校生の登校時刻と一般の人の通勤時刻が重なる場合の対応策を示した。

　通勤時の混雑した状況を避けられるよう、登校時刻を１時間程度遅らせることや、下校時刻が退勤時刻と重ならないよう配慮することを明記。公共交通機関内では、できるだけマスクを着用するなど、感染防止の指導に努めるよう呼びかけた。

　また、①スクール便など、生徒のみが乗車する公共交通機関を利用する②登校時刻を遅らせることで、公共交通機関を利用できなくなる③生徒が利用する公共交通機関が混雑した状況になっていない―との場合は、時差通学を実施しない場合もあるとした。

　２日の会議で佐藤教育長は、時差通学を札幌市立高校や私立高校でも実施できるよう学校設置者に要請する考えを表明。また、感染拡大の兆候がみられた場合に備え、各学校で分散登校や臨時休業の実施をシミュレーションするとし、迅速な対応が可能な体制を整備する考えを示した。

(コロナウイルス関連 2020-04-06付)