【解説】学習機会提供　各自治体に情報

（コロナウイルス関連 2020-04-21付）

　萩生田光一文部科学大臣は１７日の記者会見で、臨時休業中における学習機会に関する情報を各自治体に提供する考えを示した。自治体や学校において、家庭学習の状況や生活状況の把握に差が生じることを懸念。学びの保障を家庭任せにせず、すべての自治体に最善の取組を考えるよう要請するとした。

　１６日、政府は国の緊急事態宣言の対象地域を拡大。北海道を含む６道府県を追加したほか、他の県についても感染拡大の傾向があることから、対象地域に加えた。

　これによって、全都道府県知事が学校施設の使用制限などを要請することが可能となった。鈴木直道知事の要請を受け道教委は１７日、道内全小・中学校、高校、特別支援学校を２０日から５月６日まで休業とするよう要請した。

　萩生田文科大臣は１７日の記者会見で、都市部からの移動によってクラスターが発生していること、１０代以下の感染者が増えていることから「現実問題として、学校休業を判断することはやむをえない」との考えを表明。

　各学校においては、教員が電話、メールや家庭訪問などによって児童生徒や保護者に学習支援や健康観察を行っているとし、一部の自治体や学校において、急な入学式の延長などによって児童生徒に必要な教科書が届いていない、家庭学習の状況や生活状況を把握できていないなどの事態が生じていると報告した。

　このため、臨時休業中に、自治体や学校の取組に差が生じることを懸念。今後、各自治体に対して、具体的な情報提供を行うとし「子どもたちの学びの保障を家庭任せにせず、すべての自治体に責任をもって最善の取組を考えるよう要請したい」と近日中に学校設置者に通知する考えを示した。

(コロナウイルス関連 2020-04-21付)