【解説】学習指導　退職教員協力を

（コロナウイルス関連 2020-04-23付）

　文部科学省は、臨時休業中の学習に遅れが出ないよう、退職教員に対して児童生徒における学習指導の充実に向けた協力を呼びかけている。各都道府県教委や全国の退職校長会・教頭会などに対して、メッセージ「教職を一度退職された先生方へ」を発出。市町村や近隣の学校における人材募集等の際の協力を求めた。

　新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、文科省は臨時休業に伴う補充のための授業や補習の実施など、各教育委員会や学校における学習の遅れを補うための取組等を支援するため、教員の加配や学習指導員の追加配置を支援することとしている。

　感染症に対応した緊急経済対策を盛り込む２年度補正予算案では、一斉臨時休業に伴う学年末の未指導分の補習を行う学習指導員の追加配置に８億円を計上。１４日の記者会見で、萩生田光一文部科学大臣は、各教育委員会や学校の取組を支援するため、教員の加配、学習指導員、スクールカウンセラーなどを追加配置する考えを示した。

　これを受け文科省は、各都道府県教委や退職校長会・教頭会などに対して、メッセージ「教職を一度退職された先生方へ」を発出。

　各教育委員会において、今後、教員の加配や学習指導員の配置、地方単独事業の実施、ボランティアなどの活用等を通じて、新たな人材確保が必要となる機会が生じることが想定されることから、教職を一度退職した人に対し協力を要請した。

　メッセージでは「子どもたちや学校のことをよく理解されている先生方の協力があれば、学校現場、子どもたちや地域・保護者にとっても、安心感は大きく、大変心強い」と強調。住まいの市町村や近隣の学校における人材募集等の際の協力を呼びかけた。

(コロナウイルス関連 2020-04-23付)