札幌市教委　スクールカウンセラー　元年度相談４５９０５件　３月臨時休業等で減少

（市町村 2020-05-13付）

　札幌市教委は、令和元年度スクールカウンセラー事業における相談件数をまとめた。９６人のスクールカウンセラーが小・中学校、高校、特別支援学校で４万５９０５件の相談を受理。平成３０年度と比べ２７１９件減少した。小学校では１１８件減の１万３７４０件、中学校は２８０７件減の２万８５９５件となった。大幅な相談件数の減少について市教委は「３０年度の北海道胆振東部地震による件数の増加のほか、令和元年度は３月が臨時休業期間で相談件数が少なくなったことが要因と考えられる」と話している。

　事業は、子どもたちの友人関係の悩みや登校への不安などへの対応を目的に、専門的な知識・経験を有するスクールカウンセラーを配置するもの。

　元年度は、年間の配置時間は小学校が各校６９時間。中学校が各校２８４時間、高校・中等教育学校が各校２８０時間、特別支援学校が５校で８４０時間となっている。

　スクールカウンセラーの相談件数をみると、小学校は１１８件減の１万３７４０件、中学校は２８０７件減の２万８５９５件、高校は４７３件増の２７１４件、特別支援学校は２６７件減の８５６件となった。

　小学校では不登校や学習、中学校では不登校の相談が多かった。高校では不登校や友人関係、特別支援学校では友人関係にかかわる相談があった。

　新型コロナウイルス感染症にかかわって、市教委はホームページ上に、臨時休業期間中の児童生徒の心のケアを図るため、市スクールカウンセラースーパーバイザーおよび児童生徒担当課セラピストによるメンタルヘルスなどのコラムを掲載。

　各学校においてはスクールカウンセラーが教員と連携して不安を抱えている児童生徒の心のケアに努めていく。

(市町村 2020-05-13付)