新型コロナに向き合う人たちへ　メッセージ発信し謝意　札幌市中の島中　ＨＰ公開

（コロナウイルス関連 2020-05-18付）

　札幌市立中の島中学校（秀島起也校長）は、新型コロナウイルスと向き合って活動する医療、小売業、保育所などの関係者や外出自粛に協力する市民などに向け、感謝と応援のメッセージを発信した。学校ホームページや保護者メールなどを活用し、生徒会が中心となって生徒から感謝の気持ちを込めたメッセージを集めたもの。内容は札幌市のホームページで公開している。

　一斉休業期間中、同校は生徒会に所属する生徒と教職員が「生徒会企画」を考案。医療従事者をはじめ、飲食店や公共交通機関などで勤務する人など、「自身の生活を支えてくれていることに感謝の気持ちを伝えたい」との思いから、同校ホームページや保護者への一斉送信メールなどを活用して、他の生徒からメッセージを募集した。

　集まったメッセージは約５０通。

　「“医療従事者の皆様へ”新たな見えない敵と戦っている医療従事者の皆様、いつも頑張ってくれてありがとうございます。せめて私はあなた方のお世話にならないよう、頑張ります！これからも体に気をつけて、乗り切りましょう！」

　「“保育園で働く方たちへ”仕事を休む事のできない方々の子どもたちのために今までと同じように保育園を開けてくれてありがとうございます。いつも以上に大変だと思いますが頑張ってください」

　「スーパーや飲食店、コンビニエンスストアなど、日常に欠かせない商品を販売してくださっている従業員の皆様。大変な状況で、トラブルやストレスとなることが多かったり、自分の命が危険かもしれないと考えるととても怖かったりすると思います。そんな中、私たち国民のために精一杯働いてくださりありがとうございます」

　「皆さんのお陰で僕たちの日常生活が守られています。突然、当たり前の事が当たり前のように出来なくなりました。家族の事、友達の事、学校へ通える事のありがたさが分かりました」

　などのメッセージが寄せられた。

　取組に協力した奥山隆敏教諭は「一斉休業期間中で生徒の考えが見えにくい中、社会全体へのメッセージの発信という新たな視点をもっていることに感心した。感謝の気持ちを伝えることや思いの共有によって、新たな気付きが生まれるとうれしい」と述べた。

　秀島校長は「休業期間中は課題などを与えるばかりではなく、生徒の考えを引き出したいとの思いで実施した。取り組んだ生徒たちに感謝する」とした上で、「取組によって、生徒たちの自己肯定感が上がるという効果がみられるのではないか」と話した。

　メッセージは同校ホームページのほか、札幌市のホームページでも公開している。

(コロナウイルス関連 2020-05-18付)