利尻富士町鴛泊中オンライン授業　同時双方向でライブ配信実施へ　収束後も重要な学習手段に

（コロナウイルス関連 2020-05-21付）

　【稚内発】利尻富士町立鴛泊中学校（佐藤佳弘校長）は、新型コロナウイルス感染拡大を受けオンライン授業を進めている。４月２０日から授業の動画を配信・配布。今後は、同時双方向システムによるライブ配信授業を実施する見通しだ。佐藤校長は、新型コロナウイルス収束後も重要な学習ツールとして活用したい考え。

　同校は、新型コロナウイルス感染拡大を受け、臨時休業期間が長期化することを予想。３月から、佐藤校長を中心にオンライン授業導入に向けた仕組みづくりに着手した。

　オンライン授業のステップとして、①家庭学習時間割の導入、インターネットを使用した授業の動画の配信・ＤＶＤ配布の実施②同時双方向システムのライブ配信授業・オンラインクラスミーティングの実施③分散登校方式で確認テストの実施など―の３段階で進めることとし、同校教員でチームをつくって準備を進めてきた。

　４月２０日から、録画授業を配信・配布。現在、国語や数学、英語など全科目で１日当たり５本配信している。

　各家庭にQRコード付きの時間割を配布し、スマートフォンやタブレット端末で読む込むと担当教諭による２０分程度の授業の動画が再生される。また、ネット環境のない世帯には、同内容をＤＶＤで配布している。

　同校では、１８日から分散登校がスタート。第２ステップの同時双方向システムのライブ配信授業・オンラインクラスミーティングの実施に移行する見通し。

　全生徒のWi―Fi環境などが整備されている２年生を対象に、登校しない日にライブ配信授業・オンラインクラスミーティングを試験実施する。

　今後、町教委が無償提供するポケットWi―Fiが全校生徒に配布された時点で、同時双方システムのライブ配信授業等を行う。また、町内の２校についても、同校が培ったノウハウを活用してオンライン授業を進めていく方針。

　佐藤校長は「新型コロナウイルス収束後も、けがやインフルエンザなどで学校を休まざるを得ない状況の生徒たちにオンラインで授業を届けるなど、今後も重要な学習ツールとして活用したい」と話す。

(コロナウイルス関連 2020-05-21付)