浦幌町上浦幌中　オンライン学習　端末　学ぶ道具と意識　保護者の後押し受け実現

（コロナウイルス関連 2020-05-29付）

課題の答え合わせなどを実施

　【帯広発】浦幌町立上浦幌中学校（白井将之校長）は１９日から、ビデオ会議アプリＺｏｏｍを使ったオンライン学習をスタートさせた。ネットワークを介して各家庭と学校を映像でつなぎ、生徒の健康状態の把握や課題の答え合わせなどを実施。同校では「これまで動画の視聴やゲームという用途で考えてきた情報端末を、学ぶ道具として使うという意識を生徒たちにもたせることができたのではないか」と話している。

　浦幌町では、令和元年度に防災行政無線を各学校に設置したことにかかわり、各学校で高速大容量のインターネットワークと無線ＬＡＮの中継機器を完備。

　取組に当たって、臨時休業中の４月、全校生徒１０人の家庭の回線状況や情報端末の有無を調査。保護者からの「オンライン授業をぜひ実施してほしい」との後押しを受け実現した。

　５月上旬にはＺｏｏｍのダウンロードと授業用ＩＤ・パスワードをメールで一斉送信し、家庭訪問を行った際に情報端末の接続をチェック。

　そのあと、情報モラルについての講習会を行うとともに、Ｚｏｏｍの使い方を指導した。

　１９日からのオンライン授業では、１コマ４０分を２時間、前後に学活の時間を配置。教科はＡＬＴ（外国語指導助手）も参加する英語、社会、理科、総合的な学習の時間などの教科等で実施。回数は５月中に４回とした。

　授業内容は、生徒の健康状況の把握や課題プリントの答え合わせと解説。教員と生徒が交流しながら、学習内容の確認などに取り組んだ。

　授業を担当した町教委採用の本間里奈教諭は「オンライン授業では、直接姿が見えないので子どもがどこまで把握しているか見取るのが難しい。これからもっとオンライン授業を深化させていきたい」と話す。

　同校では「これまで動画の視聴やゲームという用途で考えていた情報端末を、学ぶ道具という意識を生徒たちにもたせることができたのではないか」と話している。

(コロナウイルス関連 2020-05-29付)