釧路市教委が７月から　子どもの姿　動画で配信　市内小中４１校の保護者限定

（コロナウイルス関連 2020-07-13付）

中央小では藤島校長（右端）が授業風景を撮影

　【釧路発】釧路市内の小・中学校４１校は７月から、児童生徒の校内での様子を撮影した動画を保護者限定でホームページで閲覧できるサービスを始めた。教室での授業風景や調理実習、運動などの様子を配信。保護者からは「学校での様子を見て安心した」などの声が上がっている。

　新型コロナウイルス感染症の影響で、保護者が来校する機会が少なくなっている中、子どもたちの学校生活の様子を保護者に知ってもらおうと市教委が導入した。学校での子どもたちの様子を見ることで、心配や不安などを取り除き、その様子が家庭内でも話題になることに期待を寄せている。

　このサービスは、市内でソフトウエアの開発などを手がける㈱ポータスと市教委が提携。動画編集などの時間や技術を要する作業は同社が担い、サービス運用に伴う教員の負担を抑える。導入に当たり、中央小学校、桜が丘中学校で６月中旬から授業風景などを試験的に配信した。

　動画は、保護者のみが閲覧でき、学校から配られるログインＩＤとパスワードが必要。ホームページで入力すればパソコンやスマートフォンなどで見ることができる。市教委では、各校で行ったオンライン環境のアンケート結果を集計しており、全体で約８割の家庭で視聴できるとみている。

　６月１６日から試験導入した中央小では、学年ごとに１０分ずつ授業風景を撮るなど、計８本の動画を配信した。保護者アンケートでは、特に入学式に出席できなかった１年生の保護者からの評判がよく、再生数も学年の家庭数を超える５０回以上となった。

　現在は、２回目の配信を行っており、６年生の家庭科での調理実習や１年生の体育での平均台を使った運動など、子どもたちが活動している場面などを中心に配信している。藤島稔弘校長は「保護者が学校での子どもたちの様子を見る機会が少ない中、少しでも心配な気持ちを和らげ、元気な姿に安心してくれれば」と話していた。

(コロナウイルス関連 2020-07-13付)