道教委 学校再開後のケアでSC会議 実施条件の言語化必要 ICT活用した教育相談
(コロナウイルス関連 2020-07-14付)

 道教委は3日、道庁別館と各教育局を遠隔システムでつなぎ、学校再開後の心のケアに資するスクールカウンセラー(SC)緊急会議を開いた。各管内ごとに新型コロナウイルス感染症に伴う休業前からの子どもの変化などについて交流。道教育大学保健管理センターの三上謙一准教授は、ICTを活用したカウンセリングについて、相談者によってリスクがあることから「実施条件を言語化しておくことが必要」と助言した。

 新型コロナウイルス感染症に伴う臨時休業の学校再開後にカウンセリングを行い、児童生徒の現状の把握と今後の学校運営に資する助言を得るとともに、その成果を全道に普及し、学校における子どもの心のケアの取組につなげるもの。助言者として三上准教授を迎えた。

 開会に当たり、伊藤伸一生徒指導・学校安全課長があいさつ。SCに対して「子どもたちの心の様子や今後の教育相談の在り方について互いに意見交換できる貴重な機会にしてほしい」と期待。会議で交流した情報を、今後、道内のSC全員で共有していく考えを示した。

 意見交換に移り、各管内のSCが派遣されている学校の現状や休業前からの子どもの変化について報告。参加者は「全体でストレスレベルが上がっていて立ち直ることが難しくなっている」「部活動における大きな大会への喪失感による悩みの相談があった」などと近況を伝えた。

 ICTを活用したカウンセリングについて、「教員のストレスに焦点化するなど、大人同士なら導入が可能」「研修やセミナーの実施について、ICTの活用によって移動時間がなくなったり、やり方を工夫したりすることで多くの人と意思疎通ができる」など、導入に前向きな声の一方、「部屋の確保など双方にプライバシーを守る環境を設定しにくく、導入は難しい」「ICTの環境が整っておらず、相談者との関係性が構築されていない状況では導入は難しい」など、導入の課題を挙げる意見もあった。

 報告を受け、三上准教授は、様々な視点から考え、環境の大きな変化に適応できるようサポート体制を構築する必要性を指摘。

 また、電話相談やICTを活用したカウンセリングについて、相談者によってはリスクの発生が考えられることから「実施条件を言語化しておく必要がある」と助言した。

(コロナウイルス関連 2020-07-14付)

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